河村恵利『縁切り寺の尼姫~豊臣秀頼の娘~』
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
豊臣家滅亡後、義母・千姫の庇護の下、
江戸城に暮らした秀頼の娘は
やがて鎌倉・東慶寺預かりの身となる…。
寄る辺なき身の幼少期を経た女性が
終生胸中に抱き続けた想いとは…!?
表題作のほか「身代わり諸色」「わらわべ夏越し」を収録。
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表紙とあらすじを見た時段階では、それほど惹かれずに
長い間読まないままだったのだけども、
読み始めたらもう、1話目で泣きそうになってしまった。
実際千姫は、東慶寺に入った秀頼の娘に愛情を注いで
文のやり取りをしていたんだよね。
誰かを助けようとする心根の美しさに、涙すること数回。
良いお話であった……!
★5にできなかったのは、一話だけ苦手な話があったから、
ロマンスどころか、交流の逸話すら残っていない
実在の人物同士の間に、勝手にロマンスを発生させた
ストーリーは好きじゃないんだよね……。
立場や政治状況を鑑みて恋を諦めるのは切ないし、
架空の人物でやってくれたら大好きな話だったんだけど。
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