金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

映画:『ミスティック・リバー』

2012-01-11 21:07:36 | 映画の感想
映画:『ミスティック・リバー [DVD]
★★★★☆

路上で遊んでいた幼馴染の3人、ジミー、デイブ、ショーンは、
近づいてきた男にいたずらをとがめられる。
警官らしきその男は、母親のところへ連れて行くといい、
デイブを車に乗せて走り去った。
監禁されて暴行を受けたデイブは4日後に戻ってきたが、
事件が3人を疎遠にした。
そして25年後、ジミーの娘が何者かに殺害された。
愛する娘の死に打ちのめされたジミーは、
犯人への復讐を誓う。
刑事となっていたショーンが捜査にあたるが、
容疑者としてデイブが浮かび上がり…。

**********************************

いや~……
序盤から嫌な予感がひしひしとしていたんだけど、
ストーリーは予想外の展開を見せ、
最初の予想とは別の形でもやもやが残る。
「救われない!」「いいのかよ!」と思うんだけど、
こう思うのはわたしが日本人だからであって、
アメリカ社会とはとらえ方が異なるのかもね。
見終わった後でネットで検索かけたら、
いろんな解釈があっておもしろかった。
幼馴染の3人の数奇な運命に、
ジミーの妻とデイブの妻の対比……
すっきりしないからこそ、いつまでもその内容について
考えてしまう映画。

ケヴィン・ベーコン演じるショーンにときめいた。
ハンサム顔じゃないんだけど、髪型とスーツ姿、
奥さんに逃げられる不甲斐ない刑事ってところが
いいんだな。


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映画:『ランナウェイズ』

2012-01-10 21:57:27 | 映画の感想
映画:『ランナウェイズ [DVD]
★★★☆☆

1975年のロサンゼルス、少女ジョーン・ジェットはロックを志すが、
レッスンを申し込んでも「女にはエレキギターを教えない」と
拒否される時代。
ある日、クラブでプロデューサーのキム・フォーリーに出会い、
彼のバックアップを受けてメンバー探しを始める。
キムとジョーンは、クラブで、アル中の父と母親の再婚に心揺れる
美少女シェリー・カーリーと出会い、彼女をメンバーに引き入れることに。
少女たちで結成されたガールズバンドは、
世間の反発を受けながらも人気に火が付き、海外公演を行うまでになったが、
ボーカルのシェリーのルックスばかりが注目され、
色物扱いされることへの苛立ちと、擦れ違いから、
メンバー間に亀裂が入り始め……

**************************************

実在のガールズバンド・ランナウェイズのメンバーの手記をもとに
制作された映画らしい。
ランナウェイズはアメリカよりも日本で人気があったらしいのだけど、
世代がちがうせいか?名前も知らなかった。

バンドのメンバーたちがのし上がっていき、人気絶頂になったあたりから
不和のために解散、というのはもはやお決まりのパターン?といった感じで
最初からストーリーが読めていたのだけど、それでも
この手の青春グラフィティには胸キュンなのだった。
熱烈に音楽を愛しているわけではないけれども
そのルックスゆえに注目があつまるシェリーと、
本気で音楽を愛し、シェリーに心惹かれながら
なんとかバンドを維持しようとするジョーンを中心に
ストーリーは描かれる。
前半、薬に手を出したり下品ないたずらをしたりして
キャッキャとはしゃいでいる女の子たちのおバカな無邪気さが
印象的な分、メンバーの少女たちのどうにもならない齟齬と
あれよあれよというまに崩壊してしまうバンドの脆さがやるせない。
実際はもっとドロドロしているんだろうけど、
バンド崩壊のあたりからは割とあっさりめ。
実質的に、2人にしかスポットがあたってないので、
他のメンバーとのいざこざが
あんまり深刻さを感じさせないんだよね。

おもしろかったけど、見返したいと思うほどではなかったかな?
ということで★3つ。
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大河ドラマ「平清盛」レビュー①

2012-01-07 19:46:45 | NHK大河「平清盛」レビュー
【第1話のあらすじ】

壇ノ浦で平家が滅亡し、その知らせを受けた源頼朝は
武士の世を作った平清盛の功績に思いを馳せる。

乱れた貴族の世で台頭した武士は、朝廷の命で
盗賊の捕縛等に携わっていたが、汚れ仕事ゆえに蔑まれていた。
そのことに憤っていた平氏の嫡男・平忠盛は、ある日、
行き倒れの女と出会う。
その女・舞子は院の御所に出入りしていた白拍子で、
白河法皇の子を身ごもっており、
王家に仇なすという陰陽師の予言で子が殺されることになり、
院の命を受けた源氏から逃げていたのだった。
忠盛は生まれた子とともに舞子を屋敷にかくまい、
舞子と心を通い合わせるが、舞子は捕縛され、
院のもとに引き出された。
窮地に陥った忠盛を見かねた舞子は、彼を救うため、
忠盛に子を託して命を落とす。
託された子に忠盛は「平太」と名づけ、
自らの子として育てることにした。
成長した平太は、忠盛の子として愛され育つが、
ある日、かつて忠盛が討伐した盗賊の息子だという少年と出会い、
実の父が白河院であることを知らされ、衝撃を受ける。

************************************

今日は75分放送で、内容盛りだくさん。

冒頭の頼朝のモノローグとセリフで興ざめ、
たいそうおもしろくなさそうな、嫌な予感がしたのだけど、
中井貴一が主役になってからはおもしろかった。
演技力とか貫禄って大事ね。
「江」も第1話はよかったと書いた記憶があるから、
どう転ぶかわからないんだけど、今日見た限りでは
雰囲気も出ていてなかなかよさそう。

子役の男の子は松山ケンイチに顔が似ててよかった。
平太は祇園女御のところに出入りしてるが、
いくら目をかけられているとはいえ、あれはないよな。
松田聖子は、松田聖子らしいビジュアルでありつつ、
(光を飛ばしすぎ!苦笑)
浮いている感じもなく、馴染んでいた気がする。

最後の最後、予告の「俺は海賊王になるぞ~!」で
飲んでたコーヒーを吹き出した。
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DVD:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX〈1〉~〈13〉

2012-01-07 12:01:50 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
DVD::『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 1~13』
★★★☆☆

人にすすめられて見たもの。
1巻に2話ずつ、48分入っているので、先月からの、忙しく
「本を読む気力はないけどなんか消費したい」という時期に
良かった。
ストーリーとしては近未来の刑事もので、
10巻までは特に興味も惹かれず、惰性で消費していたのだけど、
11巻からがおもしろい。
「わあ、よかった!おもしろかった!」というインパクトはないのだけど、
大人向けのアニメといった感じで、はまる人ははまる、というのはよくわかる。
テレビアニメにしては画質も一貫してきれい。

ストーリーにエロ要素は皆無、ロマンスめいたものは最後にちょこっとだけ。
なのに少佐の恰好は露出が激しすぎると思った
タチコマの最期に泣ける。


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2:武田薫 『サーブ&ボレーはなぜ消えたのか―テニスに見る時代の欲望』

2012-01-05 19:09:12 | 12 本の感想
武田薫『サーブ&ボレーはなぜ消えたのか―テニスに見る時代の欲望』(ベースボール・マガジン社新書)
★★★★☆

政治やテレビとの結びつきの中で、時代の要請に応えて
テニスがどのように変化していったのか、
その誕生と変遷を追った一冊。
簡単にまとめると、
動きがあり、短時間で勝負がつくために
テレビ時代にマッチしていたサーブ&ボレーから、
ラケットの性能の向上、衛星放送の登場の影響で
選手の量産ができるストローク戦へ
スタイルの主流が変わっていった……と
ということなのだけど、
タイトルの「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」に対して
「答えはコレです」とまとめてなかったからかしら?
Amazonの評価はえらく悪い。
門外漢のわたしには初見の内容ばかりだったので
おもしろく読めた。
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1:恩田陸 『隅の風景』

2012-01-02 20:20:57 | 12 本の感想
恩田陸『隅の風景』(新潮社)
★★★☆☆

旅にまつわるエッセイ。
郡上八幡は、以前行ったときには、天気が悪かったせいか
あまりいい印象がなかったのだけれど、
これを読んだらもう一度行ってみたくなった。
「あれを見た、これをやった」という旅行記は興味がないけれど、
こういう独自の視点でつづられた旅行記は好き。
下調べとして情報収集のために旅行ブログを見ることもまれにあるけれど、
普段読みたいと思うのは、そのときその人が感じたこと、想像したことが
主となっているもの。
実際に自分が旅行にいくときも、何かを見たとか食べたとかいうのは
どうでもよくて、何を考えたか、思ったか、というのが重要。

あまり関係ないのだけど、旅行の際にやめたのは
ガイドブックを買うこと。
有益な情報は、一冊のうち、多くても4~5ページだし、
それもHPのプリントアウトで事足りる。
おみやげのカラー写真とか、見てて楽しいけど。
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