金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

91-92:石川ローズ 『あをによし、それもよし』1・2

2019-06-20 11:22:47 | 19 本の感想
石川ローズ『あをによし、それもよし 1 ・2』
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

ものを持たない暮らしを目指していた現代のミニマリスト山上が
質素な奈良時代へタイムスリップし……大喜び!
そこでばったり出会った欲深い奈良の役人・小野老。
気は合うけど、話が致命的にかみあわない!
そんな2人が思いつきによって歴史を変えてしまう?
うっかり系異文化バディコメディ!

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ヤングジャンプコミックスより。
意識高い系ミニマリストサラリーマンが
奈良時代にタイムスリップして山上憶良にされてしまうコメディ。
なぜかWi-Fi(壬申のLAN)があり、
行方不明だったカリスマミニマリスト・フジワラさんは
あの人に成り代わっていて……と荒唐無稽っぷりが楽しい。
奈良時代の生活にもちょっぴり詳しくなれる(かもしれない)。
おもしろいよ。



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90:村上しいこ 『空はいまぼくらふたりを中心に』

2019-06-19 07:28:46 | 19 本の感想
村上しいこ『空はいまぼくらふたりを中心に
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

新年度が始まり、部員が増えた「うた部」では
「今年こそ短歌甲子園出場!」とみんなの目標がひとつになる。
クラスが落ち着いた五月、転校生がやってきて、
業平に中学時代の記憶が蘇る。
それは仲がよかったのに急に話をしなくなった「トキ」だった。
野間児童文芸賞受賞作『うたうとは小さないのちひろいあげ』の続編!

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3部作の2作目。
今回は業平先輩が主役。
他者から見ると理屈っぽくとんがっていた彼も、
自分が主役になるとなんかフツーの男の子になっちゃうね……。

1作目でキャラクターへの愛着は育っているし、
読んでいて楽しいのだけど、
2作目のこれはなんだか散漫な印象。
トキのエピソードが、主軸に絡んでいないんだ。
いや、「言い訳をしている」という点で
トキと業平のエピソードはリンクしているんだけど、
「うた部」の活動と恋愛、トキの問題が
つながっている感が薄く、まとまりなく見えてしまう。
「実はたいして清らのこと好きじゃないよね?」
という様子なのに、後半が恋愛主軸で進むので
そこも入り込めなかったところ。
痴話げんかを大会に持ち込むなよ……。

思わず笑っちゃうところや、いいセリフもあったんだけどね。

短歌には、だんだん慣れてきて、
「こっちのほうが評価がいいな」
というのが予想できるようになってきた。
やはりたくさんのものに触れることが必要なんだろう。

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おでかけの記14:Bakery Cafe HIRO @車道

2019-06-18 20:48:29 | おでかけの記
仕事と仕事の間に3時間ほど空きができたので、散策。

名古屋には15年以上住んでいるけれど、
地下鉄の路線図でしか地名を認識していないので、
「えっ、こことここって近かったんか!」
と驚くことがしばしば。
職場と「車道駅」の位置関係も、今日初めて知った。

というわけで、散歩途中で偶然見つけたこの店。
場所は大塚屋の近く。

ランチタイムだったということもあり、
満席ではないものの、結構な賑わい。
イートインや、喫茶店としての注文もできる
昔ながらの町のパン屋といった感じ。
地元に住んでいる人々や、近くの会社の人が
来ているんだろうな、といった雰囲気。



トーストのミックスサンド500円
キャラメルマキアート 420円

飲み物はあまり好みじゃなかったのだけど、
サンドイッチはおいしかった!

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89:あおきてつお 『奥州平泉藤原4代 秀衡・泰衡』

2019-06-17 00:26:54 | 19 本の感想
あおきてつお『奥州平泉藤原4代 秀衡・泰衡』
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

兵どもが夢のあと。
今をさかのぼること八百年前の、時は平安朝時代。
当時辺境と言われた陸奥の地に忽然と姿を現した後、
繁栄を謳歌し、消え去っていった藤原四代。
その栄華が今マンガで甦る!
大河ドラマの舞台としても取り上げられた平泉を描いた歴史ロマン!

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なんということでしょう!
主役のような登場の仕方をしたオリキャラが、
ストーリー展開上、これといった働きも
しないまま終わってしまった!

「義経と顔がそっくり」という設定で登場したから
終盤で義経の身代わりになって彼を逃がすんだろうな……と
予想はついたんだけど、その身代わりが結局無駄に終わってしまう。
それまでに秀衡、あるいは義経との関係において
印象的なエピソードでもあればよかったんだけど、
それもないから人間ドラマとしても弱く、
「このキャラいなくてもよかったよね?」
という印象しか残らなかった。

素人意見だけど、
150ページにも満たない歴史漫画で、
オリキャラまで入れるのは無理だと思うよ……。
弁慶とか義経の北の方とか、
存在を示すだけでいい人物まで
キャラ立てしようとしているのもあって、
三倍くらいの長さがあったのなら、
おもしろくなったんだろうな~といった感じ。



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大河ドラマ『いだてん』#23

2019-06-16 20:30:50 | 大河ドラマ「いだてん」
「ストライキやめろ!
 金栗をクビにしろ!」
と学校に乗り込んできた富江のお父さん。
シマちゃんが機転を利かせて
娘とのかけっこ勝負に持ち込む。
「町内会のリレーでアンカーを走ったことがある!」
と威張るお父さんがカワイイ。

スポーツがもとで起こったトラブルを
スポーツで解決する、いい展開だなあ!

と思ったのに!

思ったのに!!

関東大震災が起こるのは予告からわかってたけど、
シマちゃんが亡くなってしまうとは思わなかった……

遺体が見つからないから、後でひょっこり登場するんだろう、
と希望を持たせておいて、
五りんのおばあちゃんだったことを明かすことで、
やはり亡くなってしまったことを知らせるという酷な展開。

清さん生きてた、よかったよ~!
小梅は……?
触れられていないところを見ると、心配になっちゃうけど、
どうだろう……。

【その他いろいろ】

・関東大震災の際の朝鮮人虐殺、
 このドラマではスルーするかと思ったけど、
 ほのめかしてはいた。
 スルーもせず、がっつりも描かず、
 昨今の状況を考えるといい塩梅だったんじゃないだろうか。

・富江のお父さんが震災に際し、
 医者として人々を助ける姿を描き、
 フォローしてるのはよかった。
 流言飛語についても冷静に対処していたし。

・朝太、震災のときくらいいいとこ見せるかと思いきや、
 クズの中のクズっぷりを発揮。
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87-88:横山まさみち・今東光 『奥州藤原四代』全3巻

2019-06-16 19:51:38 | 19 本の感想
横山まさみち(漫画)・今東光(原作)『奥州藤原四代 大合本 全3巻収録
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

【全3巻収録】平安の御世に黄金の都と呼ばれた平泉―――。
それまで未開の地だった東北で、
京の都に劣らぬ黄金文化を花開かせた
清衡、基衡、秀衡、泰衡ら、奥州藤原四代の物語。
前九年の役に始まる奥州藤原氏の活躍を、
直木賞作家・今東光の原作で、
歴史漫画の巨匠・横山まさみちが描く!
東北の成り立ちに思いを馳せる良書。

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今東光氏って、中尊寺の貫主だったんだ……。

原作の『蒼き蝦夷の血』は学生のころに読んだはず。
「~なる気がしてならない」みたいな
未来人的セリフは気になるものの、
歴史から離れて久しいけれど、こういうのを読むと
やっぱりわくわくしちゃうし、
もっと「知りたい!」という知識欲も出てきてしまう。

佐藤季春がいっぱい出てきてうれしい。
3巻は義経で尺を取りすぎじゃないだろうか。
泰衡の描き方も、本当に三十年以上前の
「昔のもの」という感じだった。

惟常の子を海に投げた「女将軍」は、
インパクトのわりに即刻退場となって、
ストーリー上必要に思えなかったんだけど、
こういう伝承が地元にあったのかなあ。

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83-86:最近読んだ本(ほぼ記録のみ)

2019-06-16 19:50:45 | 19 本の感想
カミムラ晋作・鍛冶恵『まんがでわかる! 元気が出る睡眠
この絵柄、よく見かけるなあ。

「睡眠は90分単位で」とか「睡眠のゴールデンタイム」は
かなり昔から言われていたことだけど、事実ではないらしい。
わたしも、そういえば自然と目覚めるときって5.5時間睡眠だわ。



伊藤勇司『片づけ心理マジック
ちょっとだけやる気になった。


竹内清文『8割捨てればうまくいく! 人生を変えるガラクタ整理法』(PHP研究所)
蔵書整理のため、再読。



雑誌『月刊MdN 2018年1月号(特集:読めない文字。読みたい文字。—文字がグラフィクス化する時代)
デザインとしてはおもしろいけど、
パッと見て何が書いてあるのかわからない文字は
見ててイライラしちゃう。


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82:久米絵美里 『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』

2019-06-14 21:03:16 | 19 本の感想
久米絵美里『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』(朝日学生新聞社)
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

言葉を心をつなぐ橋に!
小学5年生の詠子のおばあちゃんの仕事は、
町の小さな雑貨屋さん。
……と思いきや、おばあちゃんの本業は、
「言葉を口にする勇気」と
「言葉を口にしない勇気を提供するお店」言葉屋だった!
ひょんなことから言葉屋の成り立ちと使命を知ることとなった詠子は、
その夏、言珠職人の見習いとして、おばあちゃんの工房に入門する――。
ネットやメールで傷つける言葉がたくさん発せられる今、
言葉の大切さをうったえる物語です。
子どもといっしょに選んだ、第5回朝日学生新聞社児童文学賞受賞作。
朝日小学生新聞7月~9月までの3か月間連載後に書籍化。

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小学生新聞に連載していたというので、
易しい言葉で書かれているかと思いきや、
使われている言葉は結構難しい。

ファンタジックな設定があまり好きじゃないのと、
「このムカつく新入社員は
 もっとぎゃふんと言わせてやってくれ!」
という不満があったのとで、
いまいち入り込めなかったのだけど、
恋の描写にはドキドキしたよ。

言語がどうやって生まれたのか、という学術的な内容にも
触れられていて、勉強になる。

この1冊だけだと好み度としては★3なんだけど、
続編でのキャラ立ち次第で評価が上がっていきそうな予感。

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歴史秘話ヒストリア 6月12日放送分

2019-06-12 23:24:33 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
週に45分間、大河ドラマしかテレビを見ないのだけど、
めずらしくそれ以外を視聴。

更級日記がテーマだっていうから、
定家が出て来るんじゃないかと思って。

予想通り、定家は出てきた。
というか、本文の引用を
定家が書き写したものでやっていたから、
定家の字は出ずっぱりだった。
あとは、

・定家が書き写して、菅原孝標女を
 『夜半の寝覚め』等の作者だと注釈を入れている

・菅原孝標女が書いたと言われる『浜松中納言物語』と
 同じテーマで定家と三島由紀夫が物語を書いた

と言及されていた。

番組の中心テーマは、
「どうして菅原孝標女は作家として活躍していたのに、
 『更級日記』にそれを書かなかったのか」
というもの。

番組としてのアンサーは、
「東宮の乳母になりたいと野心を抱いたものの、
 帝の急死で夢破れ、大好きな物語を
 出世の道具に使ったことを後悔したから」。

まったく納得できない……。
「物語を出世の道具に使ったこと」って、
当時の感覚としては当たり前のことで、
罪悪感を抱くようなことではなかったんじゃないのかな~。

まず、定家の注釈が事実であるという前提で話を進めているけど、
菅原孝標女のその後の人生について何の記録も残っていないわけだし、
彼女の生きた時代から定家の時代の間には
100年以上の隔たりがあるんだよね。
伝承としてそうなってただけで、作者じゃなかったのでは??
『松浦宮物語』の作者も、
「定家かなあ??」くらいの位置づけだよね。
こちらはおそらく同年代に成立したのであろう
無名草子で定家作と言及されているけども。

作家だったら、絶対日記や回想録に書くって!!
「もうすぐ完成しそう!」とか、
「酷評された、マジでムカつく」とか。

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大河ドラマ『いだてん』#22

2019-06-09 20:18:18 | 大河ドラマ「いだてん」
「パパ」はヤバいよ、パパは……

女学生に「パパ」と呼ばれる四三。
現代なら大きな誤解を招きそう……!

おまけに
「人見くん、脚ば見せなさい」
事案発生!
女学生の脱いだ靴下を持ってるのもヤバい。

生徒が人前で靴下を脱いだことが問題になり、
四三が学校を辞めさせられそう→
生徒たちが立てこもって抗議、という
朝ドラみたいな展開になったところで「つづく」。
来週は関東大震災か~……

靴下脱いだだけで文部省を動かす騒ぎになるなんて、
本当に面倒なことだ。
長い間、このばかばかしさと闘ってきた女の人たちがいて、
そのうえで今があるんだなあ。

【その他いろいろ】

・野口くん、雑誌を発行するも
 女生徒たちにはスルーされ不憫。

・トクヨ先生、野口に妻子がいると知ったらしい。
 新しい学校の創設にあたり、
 頭を剃ったとのことだが……なぜ剃る必要が??

・女武芸者みたいなプレーヤー来た!!
 人見絹枝。

・シマちゃんの赤ちゃん、めちゃ可愛い。

・美川、「怪しげな露天商」として
 女子学生のブロマイド売ってた。
 四三のクビ騒動はお前のせいじゃないか!!
 どこまで落ちていくのだろう……。

・新たなあだ名「ばってん男」
コメント (3)
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