記述が残っている通りに、
「中宮のもとへ出仕したけど、他の女房たちになじめず、
仲良くしてほしいと手紙を出しても無視され、
早々に退出して引きこもった」
って展開になると思っていたのに……!
まひろは微妙に地雷を踏み、
女房たちもちょっぴり意地の悪さをのぞかせるものの、
あからさまないじめは起こらず、
退出の理由は「執筆に集中できないから」。
家の者たちに「いじめでしょ?」と反応させることで、
残っている記述との整合性を取りつつも、
「高貴なお姫さまたちだから、そんなことはしない」
とまひろに言わせる脚本。
まあ、「源氏物語」に焦点をあわせなきゃいけないし、
世の動きも見せなきゃいけないしで、
「出仕の挫折」をノイズとして処理したのはわかる。
女房たちの生活や仕事を映像として見せてもらえて
うれしかったよ。
道長が「武力で解決しようとする奴を野放しにしちゃダメ!」と
除目の際に強硬に主張するんだけども、
この摂関政治全盛期から清盛の時代まで、
そんなに時間が経ってないんだよね。
すぐに「暴力がすべてを解決する」時代になっちゃう。
【その他いろいろ】
・出仕を始めて早々、身分の高いイケメン2人が尋ねてくるという、
先輩たちの反感を買うイベントがちゃんと入ってる。
・公任&斉信に昔「地味でつまらぬ女」と噂されていたことを
しっかり覚えていてそれをほのめかすまひろ、
そして一度会っただけのまひろのことをちゃんと覚えてる帝。
記憶力良すぎ!!
・弟「恋愛経験少ないのによく書けるね~!!」
昔も今も、作家に言うセリフは同じなんだろうね、きっと。
基本的に「経験したことを書いてる」と思ってる。
・彰子さま、親王さまに対してはめちゃ笑顔。
思っていることを少しずつ表に出すようになっていて、
安心したよ!