牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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お父さんの晩酌とマクロ経済。 勉強してみた。付加価値の高い商品を売るべきだというのですが、、、、、

2016-03-02 12:17:59 | 附属酒類経済研究所
                           
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昨日の午後は、銀行さんのお誘いで、セミナーに参加。



こんなテーマ



題して「内外経済の現状と展望」。
(文字を打つだけで、照れますね。)



講師はテレビでも良く顔をお見かけする五十嵐敬喜さん。



年初からの円高・株安の流れなどについて、「後講釈ですが」と前置きされた上で、後講釈ならではの明確なご説明を頂き、「ふむふむ」と分かったような気に。


安倍さんの楽観的なシナリオ



お話を一言でまとめると「楽観できない」ということなのですが、そんな中で、我が国の進む道として、例を挙げてご説明頂いたのが、


2,000円のトースターを2,500円にするのではなく、20,000円のトースターを開発して売る



言い換えれば、コスト縮減にしのぎを削りギリギリの利益で大量販売するのではなく、実際に買う人がいるのだから付加価値の高い商品を開発して、売ることが大事、ということです。


これって、お酒に照らして考えてもそうですね。「パック酒ではなく、獺祭『2割3分』」を。



ギリギリの利益(というより、流通コストまで入れると赤字?)のビールや、低価格帯のお酒などはもう行き詰っていますし、そんな中、高付加価値の商品は、底堅い商いが続いています。


酒販店さんなど流通側も、こうした商品なら手をかけて売ることができます。




ただ、一方で考えてしまうのは、2,000円のトースターの行く末、です。



「安かろう悪かろう」ではなく、2,000円のトースターでまさに「用が足りる」のは、日本の技術力あってのもの。

ウチのトースターもその手のものですが、本当にお世話になっています。




確かに、20,000円のトースターが一定量売れれば、2,000円のトースターの生産や消費が多少減ろうとも、マクロ的に見れば良い方向に向かうと考えられますが、その分、2,000円のトースターの生産量が減る分、製造コストが若干上昇するでしょう。

加えて、経済が好循環になり、インフレ傾向になると、その分でも価格は上昇。


もちろん20,000円のトースターも25,000円に値上がりするかもしれませんが、もともと20,000円のトースターを買う人からすると、その位の価格上昇はあまり痛手にはならないと考えられます。


しかし、2,000円のトースターを10年使う人(ウチもそう)からすると、2,500円になるのは痛い。


これ、お酒もそうですよね。


「全量純米」「特定名称しかつくらない」という高付加価値化は必然の流れですが、その陰で(特に地元などで愛飲されている)レギュラー酒がどうなっていくのか。

お父さんの晩酌、危うし、です。


どうしてもマクロ経済の人って全体の議論になり、そこで生ずる不平等とか格差については後回しになりがちですが、お酒の世界もマクロだけでなく、ミクロな視点も必要ですね。


勉強になるなぁ。升本総本店。


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