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昔、政治家(たぶん田中角栄)の逸話で、「麻雀をやらせたら、俺はスエズ運河から東で一番強い」と豪語していたというのを記憶しています。
これ、要はスエズ運河の西では麻雀文化がないので「世界一強い」ということを婉曲に言っている、という注釈がついていました。
現在では麻雀も世界に広がっているということですから、そうとも言えないですが、これを見て、そんなことを思い出しました。
世界酒蔵ランキングです。
以前も同じ感じでご紹介した気もしますが、これ、その年に開催された有力な日本酒コンテストの受賞実績をポイント化して酒蔵ごとに集計し、スコアの上位50位の酒蔵を格付けするものです。
ポイントはコンテストでの受賞実績なので、そもそもコンテストに出品しない酒蔵は対象外ですし、一つ二つのコンクールしか出品しない蔵元さんも実質的には対象となりません。
対象となっているコンクールは下記の7つ。
全国新酒鑑評会
全国燗酒コンテスト
ワイングラスでおいしい日本酒アワード
Kura Master
インターナショナル・ワイン・チャレンジ
全米日本酒歓評会
ミラノ酒チャレンジ
それぞれ、例えば全国新酒鑑評会では金賞70ポイント、銀賞50ポイントといった感じでポイントを加算していく方式(他のコンクールは金賞50ポイントとか)。
コンクールと賞による重みは色々ですが、積み上げなので客観的なやり方ですよね。
そして、栄えある「世界」第1位は新澤醸造店さん。
「伯楽星」など、有名な地酒専門店が取り扱っておられる蔵元さんで、「まあ、そうか」と思いつつ、驚いたのはその点数。
なんと!2,390ポイントです。
上で「全国新酒鑑評会の金賞が70ポイント」と記しましたが、そうすると対象コンクールが7つなので、合計では300~400ポイントというのが優勝とか入賞ラインなのかなと思ったのですが、それを遥かに超える2,390ポイントとは。
なぜ?と見ると、実は入賞「酒」ごとに加算される仕組みで、要は複数種類が入賞すると、その分ポイントが倍加していくんです(麻雀のドラみたい)。
新澤酒造店さんの場合、61銘柄が入賞しています。
この61名柄をコンプリートするだけでも日本百名山級の偉業です(名前を覚えるのも大変そう)。
ちなみに、10位の米澤酒造さん(長野県)は9銘柄で800ポイント。
上位に上がろうとしたら、あとは出品数を増やすしかないのかな?
蔵元さんからしたら悩ましいだろうなぁ。
いやぁ、世界の壁は厚い、です。
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