ということで、秋は野球の話題満載です。
セントラル・リーグは、昨日中日ドラゴンズが2年連続の優勝を決めました。75年の歴史で連覇は初だということを落合監督のインタビューで初めて知りました。8年間で4度のリーグ優勝と文句なしの成績ですが、日本一は2位から日本シリーズに進出しての一度だけと、短期決戦に弱いというか、地味さはつきまといますね。
今シーズンも、チーム打率は、.228とダントツの12球団最下位です。もともと、広くて、本塁打が出づらい名古屋ドームで勝つための野球をめざし、投手力を中心とする守りの野球を志向し、攻撃も一発よりも機動力を重視してきたチームです。しかし、あまりの長打力不足からブランコ、和田などを補強してきましたが、低反発球導入や和田の衰えなどもあって、今シーズンは先制して、浅尾・岩瀬で逃げ切る戦いが一層目立ちました。
投手力は、もちろん野球の要ですが、短期決戦では打撃力がここまで低いと厳しい感じがします。というのも、短期決戦では、ローテーションで投手を回すシーズン中と違って、相手チームもいい投手をぶつけてきます。ヤクルトはともかく、巨人は内海・澤村の二枚看板に、ゴンザレスが調子をあげており、東野・西村もいます。投手力はほぼ互角と言え、逆に攻撃力は長野、阿部、ラミレス、高橋由、坂本と巨人に分があります。落合監督がどうやって、ここを乗り越えるかが問われます(もちろん、ヤクルトが出てくる可能性もありますが)。
パシフィック・リーグは、既にソフトバンクが優勝を決めていますが、昨日西武がクライマックス進出を決め、渡辺監督が「日本シリーズに出ます」とファンに言っていましたが、勝率5割で、21ゲーム差も付けられて、日本シリーズに進出したら、前代未聞のことです。下剋上とか褒められた場合ではなく、真剣に球界の見識が問われるでしょうね。しかし、普通に考えれば、ソフトバンクの優位は揺るぎません。和田、杉内、ホールトン、摂津と投手陣の層の厚さは群を抜きますし、打撃も低反発球が導入された今年仕様の中距離打者と機動力で、確実性が増しています。怖いのは、バンビーノの呪いではありませんが、クライマックスで勝ち抜けたことがないというジンクスだけですね。
そして、一般紙ではベタ記事しか出ませんが、大学野球もなかなか大変です。メジャーな東京六大学は、昨年に比べ華がありませんが、地味な東都大学野球は、今年のドラフトの目玉東洋大・藤岡、来年のドラフト候補亜細亜大・東浜、去年甲子園を沸かせた中大・島袋らがしのぎを削り、青学大、亜細亜大、東洋大が勝ち点3で首位争いをしています。
そして、27日にはドラフト会議が開かれますが、上にあげた東洋大・藤岡のほか、巨人原監督の甥の東海大・菅野、明治・野村、慶大・伊藤が大学の目玉で、高校生は夏を制した日大三高の吉永、畔上、高山、横尾らはプロ志望届を提出せず進学予定ですが、他にも150km/h超を投げる投手が目白押しですから、今年のドラフトは楽しみです。
そして、去年も住生活Gへの身売り話が話題になった、横浜ベイスターズですが、携帯ゲームのモバゲーを運営するDeNA(ディー・エヌ・エー)への売却で概ね合意と報じられました。まだ、オーナー会議での承認というハードルが残っており、安定性に疑問があるとして反対している球団があるとのことですが、普通は、一企業の経済行為に他企業が文句をつけるのはおかしな話です。おかしな話ですが、モバゲーが球団運営をするのに違和感を感じるのも事実です。何度も言っていますが、プロ野球は特別だと赤字垂れ流しが許されるものではないと思いますが、やはり「ファン」というステークホルダーなしには語れない、特殊な企業であるのも事実だからです。だからといって、他球団のオーナーが口を挟むのではなく、ファンがきちんと納得する説明が必要だと思います。モバゲーが球団を保有することは、短期的に知名度を上げたいだけのような感じがして、今ひとつピンと来ませんが、ひょっとしたら、もっと奥が深い球団経営のビジョンがあるかもしれませんし、ないかもしれません。自らの株主ばかりを気にしているように見えるTBSも、そういうことをきちんとファンに説明することが必要です。それなしに、球団を厄介払いするだけなら、今後、スポーツ中継や報道などする資格はないですね。
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