鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

聖書の空間理念

2004年11月20日 | KINGDOM原理からの聖書解読
<写真は「聖書の空間理念の図」(『聖書の事がよくわかる本』中経出版、より)クリックすると拡大します>
 
 聖書の論理をKINGDOM原理から解読していこう、というのがこのカテゴリーです。キングダムというのは、正確にはKingdom of Godというべきで、それは文字通り「創主の王国」です。王国ですから、そこは民主国や共和国のように、人民が統治している国ではなく、王が統治しているく国です。そこでは、王から出た言葉がその国の法になる。これは前回のべましたね。

 そして、天の王国での王は、万物の創造主、イエスが「父なる神」と呼んでいる存在です。それがあるというのが聖書の思想です。では、それはどこにあり、どうなっているか、我々の住んでいる地上の世界とどういうつながりをもつか? これが今回のテーマです。

 それをまず図で示したのが上記の写真です。見えにくいかも知れませんが、円が三つ描いてある事はわかるでしょう。これらの円は、球体を表しています。

 一番外側の大きな円(球体)これが「天の王国」Kingdom of Heavenです。その中に描かれている二番目の円が、我々の存在する宇宙です。そして、その中に、小さな点のように描かれているのが、我々が住んでいる地球です。

 聖書を解読していくとその空間理念は、どうもこういう風になっていそうです。実際の解読過程については『誰もが聖書を読むために』(新潮選書)をご参照下さい。

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 さて、聖書ではこの天の王国の法と、宇宙でなされている法とは違う、という思想です。そして、宇宙はいずれ火でもって焼かれ、消滅する“うたかた”の存在となっています。だから、そこでの法も、かりそめのものであって、真の法は天の王国の法、真の正義は天のキングダムの正義、と教えます。これはもう、聖書論理の大黒柱です。

 加えて、天の王国は宇宙やその中の一点にすぎない地球上などとは、比較にならない豊かな国です。これはもう、何千倍、何万倍、何億倍という豊かさです。(そのすさまじい豊かさは、たとえば『黙示録』21~2章に、示されています)

 そして、人間は、天の王国の法に沿って生きたら、この豊かさや幸せを受けて暮らせる、(のみならず、死後もその霊が永遠に幸福に生きられる)という思想です。人間はそういう風に造られてるよ、という、これがKINGDOM原理です。

 後に、イエスの口から出るーーー

 「まず創主の王国とその義(法)を求めなさい。そうすればこれらのもの(物的な富)は(必要の何倍もが)添えて与えられます」
   (マタイ伝、6章33節)

 ーーーという言葉も、そういう背景・意味をもっています。

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 ところが人間は、地球上、すなわち宇宙の中に住んでいますから、天の王国の法など認知できません。宇宙の中の法が、法のすべてだと思って暮らしています。だから、本来の幸福が得られないで、暮らすことになるしかない。自然にそうなります。

 その結果、チンケなところで、グチャグチャやっている。この地球上に富豪といわれる人もいますけれど、そんな富は天の王国で与えられる富に比べたら、塵も同然、チンケもいいとこ、という思想です。

 そんなこと言っても、人間、宇宙の中で生活してるから、どうしょうもないじゃないの・・・。ところが、「必ずしもそうではないよ」、とも聖書は言っています。

 イエスが天の王国の法を持って、この地上に天の王国からやってくる。そして、王国の法を教え、それが支配する王国を、小さいながら、この地上に造っていく(つまり、天の王国と同質の空間をこの宇宙の中に作っていく)ーーーこれがKINGDOM原理からみた聖書の論理です。

 聖書には、バプテスマのヨハネという預言者が出てきます。イエスがこの世で王国の法を教える活動を開始するのを、その直前に預言した預言者ということになっています。彼は、人々に

 「悔い改めよ、天の王国は近づいた」(マタイ伝、3章2節)

 と、宣言しています。

 また、イエス自身も、教えを開始するに当たって、

 「時が来た。創主の王国が近づいた! 悔い改めて、よき知らせ(福音)を信じよ」
             (マルコ伝、1章15節)

と、宣言したと、聖書にあるのもそういうことです。
 聖書の内容は、深淵広大にして膨大です。しかしKINGDOM原理から解読していくと、かくも簡単明瞭になるのです。
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