鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

ローマ帝国が与えたもの・4(ローマ法)

2005年01月26日 | キリスト教活動の歴史

 鹿嶋春平太です。ここ4日ほど、ルイジアナ州ニューオーリンズに出かけておりまして、投稿をお休みしました。ニューオーリンズはジャズの発祥地です。が、その話はまたにして、「ローマ帝国が与えたもの」を再開します。本日は<ローマ法>です。

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帝国政府は、ローマ法という法律を整備し、統治しました。
それを、征服して併合し属州にも適用しました。

 法とはルールです。ルールがあると、人民も何をしたらほめられ、何をしたら罰せられるかを明確に知って行動できるようになります。権力者によって、その時の気分でもって傷つけられたり、殺されたりする心配なくして暮らせます。

 住民は恐怖で心が萎縮すること少なくして暮らすことが出来ます。すると、彼らの精神も以前より活性化して、いい仕事をするようになります。そうすればまた、国家は強くなります。

 帝国ではローマ市民権も、法的に定められた権利として、存在させました。後年、市民権が金銭で売り買いされたくらいですから、ローマ帝国での「法による統治」は徹底していました。

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 被征服地の人民も、ローマ市民権を得れば、本来のローマ人と同等の権利を持って生活できたわけです。新約聖書の「使徒行伝」には、使徒パウロがローマ市民権を持っていたことが記されています。パウロはギリシャ在住のユダヤ人でした。けれども、ローマ市民としての権利を持っていたわけです。

 その彼がある時、福音を述べ伝えたことでもって捕らえられてむち打たれます。彼はこれに対して抗議する。市民は、罰を受ける前に、裁判所で審理される権利を持っていたのです。

 むち打った権力者は、パウロがローマ市民権をもっていることを事後的に知る。それでうろたえる、という場面が記されています。

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 ローマ人は、法律を作る才能に飛び抜けて恵まれていたようです。ローマ法はとても体系的で優れていました。それは後にナポレオンが作った、ナポレオン法典の基礎にもなっています。

 ナポレオン法典は、近代法の先駆けとされています。その法典がローマ法をベースに作られている。ローマ法は、その近代法の父なわけです。

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 現在、欧州諸国は欧州共同体(EC)として連合し、共通の通貨(欧州通貨:ユーロ)を持つようになっています。これを見て、アジア諸国もアジア通貨を作るべきとか、日本がそのリーダーとなるべき、ということをいう専門家がいます。新聞、雑誌などでそういう論説をご覧になったことのある方もすくなくないでしょう。

 しかし、欧州はかつて全土が、ローマ法という共通の法でもって統治された歴史を持っています。そういうかけがえのない体験をもつが故に、諸国が共通のルールで通貨を運営することが出来るのです。

 これをアジアでまねしたら、結局、ぐちゃぐちゃになる公算が高いです。各国が個々の風習でもって勝手に動いて、共通通貨は機能しなくなってしまう。ローマ法が欧州に残した遺産はそれほど大きいものなのです。
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