山口県上関町の祝島で建設計画が進められている原子力発電所のことだが、もう、ここまで暴力的な状況があからさまになっているようだ。数の上で少ない存在、マージナルな地域にいる存在、視線の届かない存在に対する暴力については、既視感がある。
街森研究所:「山口県庁大混乱;不可解な山口県の応対」(2008年9月10日)
街森研究所:「上関町役場の小部屋で多数決される重大議案」(2008年9月19日)
ここでは、合意決定のあり方、つまり民主主義のあり方についての大矛盾と亀裂を見ることができる(原子力発電の是非についてはまた別の問題)。
ブログより引用
「強行突破の際、祝島住民が持参した署名用紙は県職員によって踏まれ、外袋が破れた。祝島の代表者は、「県民の意見を踏みにじるっちゅうのは、まさにこうゆうことじゃの」と皮肉った。」
上のブログで取り上げられているが、情報公開条例を定めていない市町村は、都道府県・市町村をあわせて数えても0.5%、9市町村に過ぎない。その1つが上関町である。密室性を高めているこの状態は偶然ではないのではないか、と穿った見方をしてみたくもなる。(ところで、9市町村にやはり含まれる1つが、国境の島であり国防と無関係ではない与那国町ということも気になる点ではある。)
<情報公開条例を定めていない団体>知内町(北海道)、乙部町(北海道)、利島村(東京都)、御蔵島村(東京都)、 池田町(福井県)、富士河口湖町(山梨県)、上関町(山口県)、与那国町(沖縄県)、北大東村(沖縄県)
(総務省、2008/8/1)
※2009/8/7時点では5自治体