Sightsong

自縄自縛日記

鞄のナスカン

2009-09-10 23:06:35 | もろもろ

鞄というものが好きで、ナイロンよりも帆布や革を選ぶものだから、それだけで重い。最近腰が痛いのは、歳をとったせいばかりではない。

鞄だけでなく、中にいろいろ入れて持ち歩くため、ショルダーストラップの留め金(茄子に似ているのでナスカンという)が、すぐに駄目になってしまう。と言っても、どうも金具の種類や相性によって、どう駄目になるかが違っている。

ついこの間、ヘルツ(表参道にある鞄工房 >> リンク)のビジネスバッグを持ち歩いていたら、突然ナスカンが壊れて鞄が落下しそうになった。たぶん使ってから5年くらいの間に、2度目である。フック船長の片手に例えれば、手首の部分にあるこけしの頭が磨り減って、それを受けていた孔をすり抜けてしまったわけだ。

手作り工房の良さで、送るとすぐに金具を取り替えてくれる。また片方だけぴかぴかになった。

シライデザイン(>> リンク)の帆布製ショルダーをずっと使っているが、この場合は、突然フック船長の鉤爪が折れた。磨り減って、細い鉤爪になっていたのだった。これは多分、鞄側の引っ掛ける金具が鉤爪より硬かったのだと思う。

もう13年くらい使っている、ハートマン(>> リンク)の出張用の大きな革鞄についているショルダーストラップのナスカンは、どうやっても壊れないくらい立派な代物だ。鉤爪というよりほとんど鈍器。ただ、これはこれで欠点があって、なりが大きいためか鞄本体の金具からすり抜けることがあって、やはり前触れなく落下する。

鞄が突然落下して、いままでに何度心臓がでんぐり返ったことか。落下する場合は、事前に合図を出して欲しい。


北海道版画協会「版・継承と刷新」、杉山留美子

2009-09-10 00:27:35 | 北海道

所用で北海道に足を運んだ。思いがけず時間が少し空いたので、北海道立近代美術館に行ってみた。1989年に、「シャガールのシャガール」という展覧会を観て以来だから、もう20年ぶりだ。

特別展は、北海道版画協会の創立50周年記念展「版・継承と刷新」。この作家たちについての予備知識はゼロである。木版、エッチング、リトグラフ、シルクスクリーン、ミクスドメディアなど、ひとつひとつが楽しい。ただ、自分の嗜好では、プリミティヴさ、力強さを直接的に訴えかけてくる木版画が良い。なかでも、町の向こうにどおーんと大きな山がある、大本靖「マッカリの山」、ウォーカー・エヴァンスの写真のような存在感がある尾崎志郎「オレゴンの古い納屋」、4つの版を組み合わせ、アイヌの手仕事の様子をぎっちり描いた木村多伎子「祭前夜」の3点が素晴らしく、出る前に戻って再度じろじろ観た。

常設展は、杉山留美子「光満ちる時」。知らずに入って仰天した。まるでマーク・ロスコではないか。もちろん作家が違えばその吐き出すものは違うわけだが、観た途端に厳かな気分になり、どこかに連れて行かれる感覚は共通している。エアブラシかとも思ったが、どうやら、綿帆布に刷毛で何度も繰り返し着色しているようだ。

他にも常設作品はいろいろあって、李禹煥を2点体験できたのは嬉しかった。

ところで、札幌といえばスープカレーが有名になっていて、今回食べようかと思ったのだが、スーツだからやめた(つい、カレーうどんを食べたあとに服に飛び散っているのを思い出してしまうのだ)。それで、いつものようにラーメン。新千歳空港の「雪あかり」は、西山製麺の麺を使っていて、東京でもここの麺がビッグブランドになっている。何だかよくわからないが旨い。

自宅のお土産は、いつも六花亭の「マルセイバターサンド」。お土産と言いつつ、自分が好きなのだ。

 
「えぞっ子」の味噌コーンバターラーメンと、「雪あかり」の塩ネギラーメン