鞄というものが好きで、ナイロンよりも帆布や革を選ぶものだから、それだけで重い。最近腰が痛いのは、歳をとったせいばかりではない。
鞄だけでなく、中にいろいろ入れて持ち歩くため、ショルダーストラップの留め金(茄子に似ているのでナスカンという)が、すぐに駄目になってしまう。と言っても、どうも金具の種類や相性によって、どう駄目になるかが違っている。
ついこの間、ヘルツ(表参道にある鞄工房 >> リンク)のビジネスバッグを持ち歩いていたら、突然ナスカンが壊れて鞄が落下しそうになった。たぶん使ってから5年くらいの間に、2度目である。フック船長の片手に例えれば、手首の部分にあるこけしの頭が磨り減って、それを受けていた孔をすり抜けてしまったわけだ。
手作り工房の良さで、送るとすぐに金具を取り替えてくれる。また片方だけぴかぴかになった。
シライデザイン(>> リンク)の帆布製ショルダーをずっと使っているが、この場合は、突然フック船長の鉤爪が折れた。磨り減って、細い鉤爪になっていたのだった。これは多分、鞄側の引っ掛ける金具が鉤爪より硬かったのだと思う。
もう13年くらい使っている、ハートマン(>> リンク)の出張用の大きな革鞄についているショルダーストラップのナスカンは、どうやっても壊れないくらい立派な代物だ。鉤爪というよりほとんど鈍器。ただ、これはこれで欠点があって、なりが大きいためか鞄本体の金具からすり抜けることがあって、やはり前触れなく落下する。
鞄が突然落下して、いままでに何度心臓がでんぐり返ったことか。落下する場合は、事前に合図を出して欲しい。