『けーし風』第73号(2011.12、新沖縄フォーラム刊行会議)の読者会に参加した。参加者は6人。
本号の特集「新自由主義と軍事主義に抗する視点」が広すぎるテーマということもあって、話の内容もかなり散漫なものとなった。
○八重山で問題化している育鵬社の中学校教科書について、公民は存外に普通、しかし歴史は集団自決や米軍基地の記述がない(乏しい)など、確かに問題のある内容。
○太平洋や米国という視点から、ハワイと沖縄との共通項を考える記事は良かった。
○原発事故以降、沖縄の人口は短期的に6千人増えて、空き家がずいぶん無くなった。
○沖縄でとくに若年層の失業率が高いことについて、本土から来てバイトに従事している人が多いことも影響しているのではないか。
○山中に多くできたカフェは、本土からの人がやっていることが多い。
○沖縄は公務員天国であり、給料が相対的に高い。
○沖縄の観光インフラはまだ不足している。例えば、那覇からちゅら海水族館に直行できるバスがない。
○イタリア人監督による映画『誰も知らない基地のこと』が4月公開。
○辺野古のアセス評価書について、埋立に使う土砂のことがやはり曖昧なままであり、指摘すべき評価書の欠陥のひとつ。ここには、辺野古ダムあたりから200万m3を採取し(地図でみると広い)、さらに残る1700m3については沖縄内外から採取すると書かれている。これは非常に大きな環境影響を及ぼす。その場合の土砂業者も恐らく特定できる。
○新アセス法(2012年4月1日に部分施行)には、「都道府県知事等が許認可権者の場合の環境大臣助言手続の新設」が含まれている。この施行前に駆け込むため、沖縄防衛局は、評価書を年内に沖縄県庁に持ち込みたかったと考えられる。つまり、このままなら、環境大臣は評価書に対して何か言うことになるかもしれない(義務ではない)。
などさまざま。
終わってから、さらに飲みながら四方山話。
●けーし風
○『けーし風』2011.12 新自由主義と軍事主義に抗する視点
○『けーし風』読者の集い(15) 上江田千代さん講演会
○『けーし風』読者の集い(14) 放射能汚染時代に向き合う
○『けーし風』読者の集い(13) 東アジアをむすぶ・つなぐ
○『けーし風』読者の集い(12) 県知事選挙をふりかえる
○『けーし風』2010.9 元海兵隊員の言葉から考える
○『けーし風』読者の集い(11) 国連勧告をめぐって
○『けーし風』読者の集い(10) 名護市民の選択、県民大会
○『けーし風』読者の集い(9) 新政権下で<抵抗>を考える
○『けーし風』読者の集い(8) 辺野古・環境アセスはいま
○『けーし風』2009.3 オバマ政権と沖縄
○『けーし風』読者の集い(7) 戦争と軍隊を問う/環境破壊とたたかう人びと、読者の集い
○『けーし風』2008.9 歴史を語る磁場
○『けーし風』読者の集い(6) 沖縄の18歳、<当事者>のまなざし、依存型経済
○『けーし風』2008.6 沖縄の18歳に伝えたいオキナワ
○『けーし風』読者の集い(5) 米兵の存在、環境破壊
○『けーし風』2008.3 米兵の存在、環境破壊
○『けーし風』読者の集い(4) ここからすすめる民主主義
○『けーし風』2007.12 ここからすすめる民主主義、佐喜真美術館
○『けーし風』読者の集い(3) 沖縄戦特集
○『けーし風』2007.9 沖縄戦教育特集
○『けーし風』読者の集い(2) 沖縄がつながる
○『けーし風』2007.6 特集・沖縄がつながる
○『けーし風』読者の集い(1) 検証・SACO 10年の沖縄
○『けーし風』2007.3 特集・検証・SACO 10年の沖縄