トマ・フジワラ『Triple Double』(Firehouse 12 Records、2017年)を聴く。
Tomas Fujiwara (ds)
Gerald Cleaver (ds)
Mary Halvorson (g)
Brandon Seabrook (g)
Taylor Ho Bynum (cor)
Ralph Alessi (tp)
ドラムスがふたり、ギターがふたり、コルネット/トランペットがふたり、それゆえにトリプル・ダブル。こうなるとコンセプトアルバム的でもあるが、同じ楽器の重なりよりもそこから横に溢れ出す個性がより強調されて面白い。
メアリー・ハルヴァーソンが女王のように平然と重力を操作するのに対し、ブランドン・シーブルックは自分のほうに流れてきた空気をかきむしり歪ませる。飛翔するラルフ・アレッシと、その場で全方位を向いて踊るテイラー・ホー・バイナム。ドラムスはふたりの技がこんがらがるのだが、ときおり、ジェラルド・クレイヴァー得意のシンバルでの文字通りスピルアウトが耳に飛び込んでくる。
●トマ・フジワラ
『Illegal Crowns』(2014年)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/8/1)
トマ・フジワラ+ベン・ゴールドバーグ+メアリー・ハルヴァーソン『The Out Louds』(2014年)
トマ・フジワラ『Variable Bets』(2014年)
Ideal Bread『Beating the Teens / Songs of Steve Lacy』(2014年)