Sightsong

自縄自縛日記

フレディ・スチューダー+ローレン・ニュートン、サーデット・テュルキョズ、吉田アミ『Voices』

2019-01-05 11:38:20 | アヴァンギャルド・ジャズ

フレディ・スチューダー+ローレン・ニュートン、サーデット・テュルキョズ、吉田アミ『Voices』(Unit Records、2000、2004年)を聴く。

Fredy Studer (ds, perc, cymbals, gongs, metal)
Lauren Newton (voice)
Saadat Türköz (voice)
Ami Yoshida 吉田アミ (voice)

フレディ・スチューダーが3人のヴォイス・パフォーマーとそれぞれデュオで行った記録である。3人が共演しているわけではない(昨年ローレン・ニュートンに聞いたところ、吉田アミとは共演したことがないと言った)

こうして独特極まりない3人を聴き比べると、個性の違いも際立ってきてとても面白い。言葉への距離も異なるようである。吉田アミは周波数として、サーデット・テュルキョズは語りかける手段として(意味は解らないが、ここでは本質的なものではない)、ローレン・ニュートンは解体して組み替えるものとして。もちろん、声と言葉とは明確に分けられるものではないから、そんな単純なことでもないだろうけれど。

昨年、サーデット・テュルキョズさんを知り文字通り度肝を抜かれたことはずっと覚えているに違いない。また、20年ぶりにローレン・ニュートンさんを観てとても嬉しかった。吉田アミさんも90年代以降ライヴを観ていないが、ずっと気になっている。

●ローレン・ニュートン
ローレン・ニュートン、ハイリ・ケンツィヒ、山崎阿弥、坂本弘道、花柳輔礼乃、ヒグマ春夫(JAZZ ART せんがわ2018、バーバー富士)(JazzTokyo)(2018年)
JAZZ ARTせんがわ2018(2018年)
ローレン・ニュートン+齋藤徹+沢井一恵『Full Moon Over Tokyo』(2005年)
ウィーン・アート・オーケストラ『エリック・サティのミニマリズム』(1983、84年)

●サーデット・テュルキョズ
内橋和久+サーデット・テュルキョズ@Bar Isshee(2018年)
ユーラシアンオペラ東京2018(Incredible sound vision of Eurasia in Tokyo)@スーパーデラックス(2018年)


ポール・ブレイ『Festival International De Jazz Lugano 31 August 1966』

2019-01-05 09:51:12 | アヴァンギャルド・ジャズ

ポール・ブレイ『Festival International De Jazz Lugano 31 August 1966』(Hi Hat、1966年)を聴く。

Paul Bley (p)
Mark Levinson (b)
Barry Altschul (ds)

やはりと言うべきか、自身の曲と、アネット・ピーコック、カーラ・ブレイ。(美的世界が共通することは置いておいても、この人の私生活はどうなっていたのだろう?)

驚いたことに、ソニー・ロリンズの「St. Thomas」も演奏している。確かにこの数年前には共演もしており不思議ではない。ただそれも、ブレイがバップ曲を演奏するときにそうであるように、カリプソであっても、紛う方なきブレイのピアノになっており魅せられる。

最後の曲はカーラ・ブレイの名曲「Ida Lupino」。この演奏もまた何度も聴いてしまうようなもので、聴き終わった直後には、さて今の演奏はどんな展開だったろうとわからなくなってしまう不思議さがある。すべて向こう側のペースで進められてしまうというのか・・・。前年の1965年における演奏は『Closer』に収録されており、聴き比べてみると、『Closer』のほうが手探りのひりひりした緊張感がある。ベースがマーク・レヴィンソンではなくスティーヴ・スワロウであることも大きい。

●ポール・ブレイ
フランソワ・キャリア+ミシェル・ランベール+ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Travelling Lights』(2004年)
ポール・ブレイ『Solo in Mondsee』(2001年)
ポール・ブレイ『Synth Thesis』(1993年)
ポール・ブレイ『Homage to Carla』(1992年)
ポール・ブレイ『Plays Carla Bley』(1991年)
ポール・ブレイ+ゲイリー・ピーコック『Partners』(1991年)
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』(1990年)
ポール・ブレイ+ポール・モチアン『Notes』(1987年)
チェット・ベイカー+ポール・ブレイ『Diane』(1985年)
イマジン・ザ・サウンド(1981年)
アネット・ピーコック+ポール・ブレイ『Dual Unity』(1970年)
ポール・ブレイ『Bremen '66』(1966年)
ポール・ブレイ『Barrage』(1964年)
ポール・ブレイ『Complete Savoy Sessions 1962-63』(1962-63年)