Sightsong

自縄自縛日記

レイモンド・マクモーリン@御茶ノ水NARU

2019-01-29 10:10:22 | アヴァンギャルド・ジャズ

仕事が終わってFBを覗いたら、近くでレイモンド・マクモーリンが吹いている。セカンド・セットに間に合いそう。そんなわけで、何年ぶりだろう、御茶ノ水のNARU(2019/1/28)。

Raymond McMorrin (ts)
Mayuko Katakura 片倉真由子 (p)
Takumi Ayawa 粟谷巧 (b)
Gene Jackson (ds)
Guest:
Satsuki Kusui 楠井五月 (b)

扉を開けたらレイモンドと女性がおしゃべりしている。何年か前まで近所のスタバでバイトしていた子だった。思いつきの行動には嬉しい出来事が付いてくる。

セカンドセットは「Punch」(オリジナル)、「Before Then」(ジーン・ジャクソン)、「In a Sentimental Mood」、「Milestones」(古い方の)。サードセットは、ザッカイ・カーティスのアレンジだという5拍子の「Inner Urge」(ジョー・ヘンダーソン)、「Evidence」、「My One and Only Love」、コルトレーンやファラオ・サンダースのイメージで作ったという「Spiritual Journey」(オリジナル)。

もちろんヘヴィ級にしてキメ技炸裂のジーン・ジャクソンは素晴らしいのだけれど、この日は、とにかく片倉さんのピアノに魅せられた。知的でエモーショナルなのに残らずどこかに去っていってしまう。深い深いジャズが本当に愉しそうだ。こちらも脳内がジャズ一色。

レイモンドのテナーは、毎回手作りで思考しながらソロを構築する、そのアプローチがとても好きである。良い隙間がその結果として生まれている。粟谷さんのベースがじわりじわりとサウンドを浮揚させるものだとして、モンクの「Evidence」でシットインした楠井さんのベースはもう少し高めの領域を滑空する感覚で、その違いが面白かった。

●レイモンド・マクモーリン
レイモンド・マクモーリン『All of A Sudden』(2018年)
レイモンド・マクモーリン+片倉真由子@小岩COCHI(2018年)
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
レイモンド・マクモーリン+山崎比呂志@なってるハウス(2017年)
山崎比呂志 4 Spirits@新宿ピットイン(2017年)
レイモンド・マクモーリン@Body & Soul(JazzTokyo)(2016年)
レイモンド・マクモーリン@h.s.trash(2015年)
レイモンド・マクモーリン『RayMack』、ジョシュ・エヴァンス『Portrait』(2011、12年)

●片倉真由子
レイモンド・マクモーリン『All of A Sudden』(2018年)
レイモンド・マクモーリン+片倉真由子@小岩COCHI(2018年)
ジーン・ジャクソン・トリオ@Body & Soul(2018年)
北川潔『Turning Point』(2017年)

●ジーン・ジャクソン
レイモンド・マクモーリン『All of A Sudden』(2018年)
ジーン・ジャクソン・トリオ@Body & Soul(2018年)
ジーン・ジャクソン(Trio NuYorx)『Power of Love』(JazzTokyo)(2017年)
オンドジェイ・ストベラチェク『Sketches』(2016年)
レイモンド・マクモーリン@Body & Soul(JazzTokyo)(2016年)
及部恭子+クリス・スピード@Body & Soul(2015年)
松本茜『Memories of You』(2015年)
デイヴ・ホランド『Dream of the Elders』(1995年)

●粟谷巧
レイモンド・マクモーリン『All of A Sudden』(2018年)


南青山と西日暮里、ライカIIIa、ズミタール

2019-01-29 09:32:45 | 写真

先日、鶯谷近くの友人が働いているギャラリーを覗いて、ああそういえばこの辺だと思いだし、三葉堂寫眞機店まで歩いた。しばらく眼を悪くしていたこともあり、銀塩カメラ自体に触らなかったのだが、ショーケースの中を凝視していると何かが疼いてくる。

そんなわけで衝動的にライカIIIaを入手した。旧ソ連のゾルキーやキヤノンIVSb改を使っていたこともあったが、本家バルナックははじめてだ。お店の方にあれこれ教わり、富士のカラーネガC200をついでに買った。まずはコンパクト優先ということで手持ちのズミタール50mmF2.0を装着。南青山のビリケンギャラリーの行き帰り、それから西日暮里で降りて三葉堂まで歩く間のあれこれを撮って、そのまま現像とスキャンをお願いした。

やっぱり愉しい。

Leica IIIa、Summitar 50mmF2.0、富士C200


北井一夫『シカゴループ』

2019-01-29 09:02:51 | 北米

南青山のビリケンギャラリーにて、北井一夫さんの写真展『シカゴループ』。

2017年にシカゴ美術館でのプロヴォーク展があり、招待された北井さんはシカゴの街を撮影した。

近年、北井さんがデジカメに持ち替えたのは大きな衝撃だった。ソニーのアルファを用いて最初に『日本カメラ』誌に掲載された作品には、正直言ってインパクトが弱く(多くの人がそう思ったに違いない)、それもまた衝撃を上乗せした。

そんなわけで半ば恐れながら足を運んだのだが・・・。いや驚いた。人や物との距離感や間合い、想像される写真家としての佇まい、やや傾いだ構図、すべて北井写真のアウラを発散している。素晴らしい。電車のホームを撮影したものなど欲しい作品もあり、また北井一夫さんの写真としては格安でもあったから、くらくらして懐に手がのびかけてしまった。

レンズはすべてエルマー50mmF3.5であるらしい。北井さんによれば、赤エルマー、ニッケルエルマー、そしてF2.8と3本エルマーを所有しているという。こんなに良いなら、買えもしないズミルックス35mmF1.4に憧れていないでエルマーを使おうかな。

北井さんは操作方法が複雑すぎるという理由で、今ではライカM10を使っている。日本のいくつかの場所を撮った作品をエッセイのように組み合わせて写真集にしようかなと話してくれた。(その中には友人が案内役を買って出たものもある。)

Leica IIIa、Summitar 50mmF2.0、富士C200(およそ3年ぶりにフィルムを使った)

●北井一夫
『1968年 激動の時代の芸術』@千葉市立美術館(2018年)
『写真家の記憶の抽斗』(2017年)
『写真家の記憶の抽斗』
『COLOR いつか見た風景』
『いつか見た風景』
北井一夫×HMT『過激派 AGITATORS』(2015年)
『道』(2014年)
『Walking with Leica 3』(2012年)
『Walking with Leica 2』(2010年)
『Walking with Leica』(2009年)
『北京―1990年代―』(1990年代)
『80年代フナバシストーリー』(1989年/2006年)
『フナバシストーリー』(1989年)
『英雄伝説アントニオ猪木』(1982年)
『新世界物語』(1981年)
『ドイツ表現派1920年代の旅』(1979年)
『境川の人々』(1978年)
『西班牙の夜』(1978年)
『ロザムンデ』(1978年)
『遍路宿』(1976年)
『1973 中国』(1973年)
『流れ雲旅』(1971年)
『津軽 下北』(1970-73年)
『湯治場』(1970年代)
『村へ』(1970年代)
『過激派』(1965-68年)
『神戸港湾労働者』(1965年)
粟生田弓『写真をアートにした男 石原悦郎とツァイト・フォト・サロン』(2016年)
大津幸四郎・代島治彦『三里塚に生きる』(2014年)(北井一夫出演)