Sightsong

自縄自縛日記

加藤崇之『森の声』

2019-09-28 11:09:36 | アヴァンギャルド・ジャズ

加藤崇之『森の声』(Kitakara Records、2019年)を聴く。

Takayuki Kato 加藤崇之 (g)

八ヶ岳のふもとの森における、故・津村和彦さんのガットギターを使ったソロ。

ここまで音色が美しいと聴き惚れるしかない。ガット弦の軋みが鳥の声と重なる。オリジナル曲のなかにいきなりあらわれるアイルランド民謡「ロンドンデリーのうた」にはっとさせられ、鳥も呼応することがあったのか曲の途中で声を大きくする。

●加藤崇之
加藤崇之+不破大輔+藤掛正隆+元晴@荻窪ルースターノースサイド(2019年)
夢Duo@本八幡cooljojo(2019年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2019年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2018年その2)
松風鉱一カルテット@西荻窪Clop Clop(2018年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン
(2018年その1)
夢Duo『蝉時雨 Chorus of cicadas』(2017-18年)

松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2016年)
松風鉱一@十条カフェスペース101(2016年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2015年)
松風鉱一カルテット@新宿ピットイン(2012年)
松風鉱一カルテット、ズミクロン50mm/f2(2007年)
加藤崇之トリオ『ギター・ミュージック』の裏焼き(1989年)


ザイ・クーニン、2019年9月、福岡

2019-09-28 10:41:08 | アヴァンギャルド・ジャズ

2019年9月、福岡。ザイ・クーニンさんは体調が悪い。

一緒に、昨2018年に長野・大町で行われた齋藤徹、久田舜一郎、ザイ・クーニン、皆藤千香子、矢萩竜太郎によるパフォーマンスの動画を観たりした。やはり圧倒された。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●ザイ・クーニン
徹さんとすごす会 -齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)
近藤真左典『ぼくのからだはこういうこと』、矢荻竜太郎+齋藤徹@いずるば(2019年)
ザイ・クーニン『オンバ・ヒタム』@オオタファインアーツ(2016年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ+チョン・チュルギ+坪井紀子+ザイ・クーニン『ペイガン・ヒム』(1999年)


安田芙充央『Forest』

2019-09-28 10:10:17 | アヴァンギャルド・ジャズ

安田芙充央『Forest』(Winter & Winter、2015-16年)を聴く。

Fumio Yasuda 安田芙充央 (p, melodica)
Akimuse (vo, kalimba)
Joachim Badenhorst (cl, bcl, sax)
Nobuyoshi Ino 井野信義 (b)

まさに森の中にいるような音楽である。サウンドが水蒸気のように身体にまとわりついてきて、熱を暗闇のなかに持ってゆき、ひんやりとする。

安田さんのピアノは水滴のようだ。生きている嬉しさを体現したAkimuseの声。井野さんのコントラバスは懐が深い。そして佇まいの音楽家ヨアヒム・バーデンホルスト。主張しないのに存在が常に静かに主張する。

●安田芙充央
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)

●ヨアヒム・バーデンホルスト
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+細井徳太郎@下北沢Apollo、+外山明+大上流一@不動前Permian(2019年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+北田学@渋谷Bar subterraneans(2019年)
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
Spontaneous Ensemble vol.7@東北沢OTOOTO(2017年)
ギレルモ・セラーノ+ヨアヒム・バーデンホルスト+マルコス・バッジャーニ『Lili & Marleen』(2016年)
LAMA+ヨアヒム・バーデンホルスト『Metamorphosis』(2016年)
ハン・ベニンク『Adelante』(2016年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)
ダン・ペック+ヨアヒム・バーデンホルスト『The Salt of Deformation』(-2016年)
ヨアヒム・バーデンホルスト『Kitakata』(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ジョン・ブッチャー+ポール・リットン『Nachitigall』(2013年)
ハン・ベニンク『Parken』(2009年) 


森口豁さんを囲む『紙ハブと呼ばれた男 沖縄言論人・池宮城秀意の反骨』出版記念会

2019-09-28 08:50:20 | 沖縄

森口豁さんの『紙ハブと呼ばれた男 沖縄言論人・池宮城秀意の反骨』の出版を記念した会に出た(2019/9/27、高円寺Grain)。

悪性リンパ腫も治癒の結果消えたとのこと、本当によかった(下の永田浩三さんの映画には闘病中と出てくる)。

永田浩三さんによるドキュメンタリー映画『森口豁 沖縄を生きる』のダイジェスト版の上映もあった。森口さんは、同じ高校(玉川学園)の金城哲夫に誘われて沖縄に行き、実状を知り、玉川大学を中退して琉球新報に入る。日テレ時代には素晴らしい多くのドキュメンタリーを撮り、そして現在も沖縄に通っている。その姿を追いかけた作品である。

宮森小学校の米軍機墜落事故(1959年)。近田洋一さん。久高島を撮った『乾いた沖縄』(1963年)。『沖縄の十八歳』、『一幕一場・沖縄人類館』(1966、78年)に登場する内間安男さんの現在の姿。『ひめゆり戦史』(1979年)に関連して、亡くなった女学生たちの写真を森口さんが集めたこと。昭和天皇が亡くなったとき、沖縄の二紙は「崩御」という言葉を使わなかったこと。知花昌一さんの現在とチビチリガマ。『広場の戦争展・ある「在日沖縄人」の痛恨行脚』(1979年)にも登場する金城実さんは、2016年に高江で機動隊員が沖縄人を「土人」と罵ったことから「琉球土人の像」を作った。国会議事堂正門にバイクで突撃し亡くなった上原安隆さん。金城哲夫さんの南風原町の実家と、2階から転落して亡くなったこと。三上智恵さん。金城実さんのハーモニカ。

いいドキュメンタリーである。完成したら改めて観に行きたい。

俳優の津嘉山正種さんや佐々木愛さん、作家の木村紅美さん、ノンフィクション作家の下嶋哲朗さん、ルポライターの鎌田慧さん、キャスターの金平茂紀さんたちが森口さんに向けて面白い話をした。良い会だった。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●森口豁
『紙ハブと呼ばれた男 沖縄言論人・池宮城秀意の反骨』(1995/2019年)
『アメリカ世の記憶』(2010年)
『最後の学徒兵』(1993年)
『沖縄 こころの軌跡 1958~1987』
『ひめゆり戦史』、『空白の戦史』(1979、80年)
『毒ガスは去ったが』、『広場の戦争展・ある「在日沖縄人」の痛恨行脚』(1971、79年)
『沖縄の十八歳』、『一幕一場・沖縄人類館』、『戦世の六月・「沖縄の十八歳」は今』 (1966、78、83年)
『乾いた沖縄』(1963年)

●永田浩三
永田浩三『NHKと政治権力』(2014年)
金平茂紀・永田浩三・水島宏明・五十嵐仁『テレビはなぜおかしくなったのか』(2013年)
永田浩三さん講演会「3・11までなぜ書けなかったのか メディアの責任とフクシマ原発事故」(2012年)