今回もブルックリンのMOMA PS1に行ったのだが、改装中で入り口が別の場所になっており、展示も少なかった。またふたつの映像作品はあまり自分にとって面白いものではなかった。
がっかりして帰ろうと思ったら、ジェームズ・タレルの部屋があった。光のアーティストである。天井に四角い穴が開いており、空が見える。壁の下部には木が貼ってあり、木のベンチが周囲をとりまいている。入った瞬間に、ああ、とため息が出た。きっとときどきカフェで水分を取り、本を持っていれば、いつまでも過ごすことができるだろう。あとから入ってきた人も、ああ、とため息をもらしていた。
金沢21世紀美術館にも似たものがあるようだ。
●MOMA PS1
MOMA PS1の「ゼロ・トレランス」、ワエル・シャウキー、またしてもビョーク(2015年3月)
MOMA PS1のマリア・ラスニック、コラクリット・アルナノンチャイ、ジェイムス・リー・バイヤース(2014年7月)