ダンス批評家の竹重伸一さんの知己を得て、共著で執筆しておられる『アンチ・ダンス』(宇野邦一+江澤健一郎+鴻英良編、水声社、2024年)を読んでみたらとても刺激的でくらくらした。
土方巽や室伏鴻の舞踏とはなんだったのか。自分の身体はどこにあるのか、ひとつにみえて本当にひとつなのか、抜け出ることのできるものなのか。出るとすればどこに出るのか。「無為」とはなにか。生と死とのはざまでどのように反逆し痙攣しうるのか。
ダンスと即興音楽のあり方には共通するところもまるで異なるところもあるだろうけれど、批評のあり方もまた。