Sightsong

自縄自縛日記

千葉真一のゴルゴ13

2014-12-07 09:31:33 | 香港

高倉健版に続き、野田幸男『ゴルゴ13 九竜の首』(1977年)を観る。ここでは、千葉真一がゴルゴ13を演じている。

ゴルゴは、アメリカ麻薬組織から、香港支部長・周の暗殺依頼を受ける。かれは、本部の言うことをきかず私腹を肥やしていた。しかし、ゴルゴが狙いを定めたとき、周は他の者に射殺される。黒幕は香港領事であった。自分の身が危なくなると知ると、領事は、麻薬ネットワークのリストをFBIに渡すことと引き換えに、アメリカに亡命しようとしていた。逃がすまいと迫る香港警察とゴルゴ。

中学か高校のころに、テレビで昼過ぎに放送されたカット版を観たことがある。「ゴルゴ~」などと女性のコーラスが入る主題歌、海上のボートから高層ビルのベランダにいる男を狙撃するシーン、お色気シーン、拷問を受けるシーンが強烈な記憶に残っているが、それは、映画のわざとらしさからきているに違いない。再見してよくわかった。

とにかく、ベタであろうとなんであろうと、脊髄反射的なネタを映画に詰め込んでこその『ゴルゴ13』である。しかも、漫画を遥かに凌駕する顔貌の千葉真一。しかも、泣く子も黙る「香港・マカオロケ」。しかも、ジャパンアクションクラブ(志緒美悦子も登場)。しかも、眼帯を付けた謎の男・鶴田浩二。条件はそろっている。

いや~、面白い。いま再公開しても、割とウケるのではないか。

そういえば、井上ひさし『吉里吉里人』に、「ベルゴ・セブンティーン」なる人物が出てきたな。(ふと思い出した)

●参照
高倉健のゴルゴ13
中島貞夫『沖縄やくざ戦争』(千葉真一)
鈴木則文『少林寺拳法』(千葉真一)
鈴木則文『忍者武芸貼 百地三太夫』(千葉真一)
高野秀行『ミャンマーの柳生一族』(千葉真一はミャンマーの超有名人)


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