ダンテ・ラム『コンシェンス/裏切りの炎』(2010年)(原題:火龍)を観る。
香港警察の刑事ふたりを、レオン・ライとリッチー・レンが演じる。片や、妻の死に絶望しながら凶悪犯を憎み、追う男。また片や、黒社会とのつながりと手を切ることができない男。お互いに親近感を覚えつつ、やがて、相容れないふたりは正面衝突を選ぶこととなる。
ダンテ・ラムの映像は凝りに凝っており、またスタイリッシュでもある。だが、余裕も、ユーモアも、また突き抜けるものも希薄である。一言で言うと、あまり面白くはない。折角登場するビビアン・スー(懐かしいな)も、魅力を出してもらっていない。