ガルーダ航空の機内で、ハーマン・ヤウ『Shock Wave』(2017年)。
香港警察の爆弾処理班のエースがアンディ・ラウ。「酸いも甘いも噛み分けた」二枚目を使っただけのダメ映画である。
爆弾の処理が間に合わないと判断すると、仲間に警察の誇りを連呼させて爆死させたり、自らも香港のトンネルを守るために爆死したり。無意味に英雄的な映画はじつにイヤだ。一方、爆発に際しての株価の乱高下で儲けようとする商売人が出てくるところなどは新鮮でもあった。
調べてみるとこの監督は毎年作品を作っており、2017年などは本作を含めて4本を監督。しかしそれならば、ジョニー・トーのような大天才でなければクオリティを保てないのだろうというものだ。わたしはすっかりトーのスタイルに毒されてしまって、腕をピンと伸ばして銃を撃たないと不満に感じてしまうのだった。
●アンディ・ラウ
ジョニー・トー(19) 『名探偵ゴッド・アイ』(2013年)
リョン・ロックマン+サニー・ロック『Cold War / 寒戦』(2012年)
アンドリュー・ラウ『Look for a Star』(2009年)
張芸謀『LOVERS』(2004年)
ジョニー・トー(4) 『フルタイム・キラー』(2001年)
ジョニー・トー(17) 『暗戦/デッドエンド』(1999年)