園子温『気球クラブ、その後』(2006年)を観る。
学生時代に「気球クラブ」に集った面々が、5年ぶりに顔を合わせる。中心人物の「村上」が交通事故に遭った、亡くなったとの電話によるものだった。懐かしさから、ふたたび馬鹿騒ぎをはじめる仲間たち。だが、誰もが、それはモラトリアムの終わりであることを認識していた。
ふわふわとした漂流を気球に、それが否応なく断ち切られる事件を時間を重力になぞらえたのだろうね。やるせなさや苦しさといった漠とした気分だけは共有できる映画。ところで、永作博美の顔と演技がどうも過剰で×。