滑走路逸脱程度(とは言っちゃいかんか)かと思ったらとんでもない事故が起きてしまいました。裏返って燃えちゃうなんて…それがMD-11では初めてではないってところがまた何とも…背景はともかく、直接的な要因は「ポーポイズ」ではなかったかと現時点では報じられています。
セスナをバウンドさせるのが今でも得意な私(ほとんど100発100中!)ですが、実はこの「ポーポイズ」も訓練中にやったことがあります。ソロ(教官なし)で「たっちんご」(Touch and Go)の訓練中のことでした。
例によって着陸でバウンドさせた私のセスナ152ですが、2度目の接地でも再びポーンと更に大きく跳ね上がり…同時に滑走路を左にそれていってます。1度目で「あら」2度目で「あらら」こらヤバイ、もう1回跳ねたら次に接地するとき下に滑走路はないかもしれん。それにしても何でこんなに跳ねるんだろう…後から考えればポーポイズしていたわけです。
足りないアタマで次に起こりそうな出来事を回避するにはどうしたら良いか考え、「もう一度上がらなきゃ!」フルパワー。操縦桿を引いて地面から逃げたいところですが失速訓練を地上数フィートでやりたくはないので、むしろ若干押さえ気味、かつ機を滑走路中央に戻すようにしつつ速度計チェック。要は跳ね上がった高さで水平飛行ですね、すぐに離陸速度に達したので焦らずじんわり上昇、とにかく焦って失速は禁物と思い速度速度速度。フラップアップ。ふぃ~。
その瞬間よりも着陸してから「危なかった~」と恐怖がこみ上げてきたものでした。もう10年も前の話ですが、今回「ポーポイズ」という世の中の人には聞きなれない言葉が新聞に出たので自分自身を思い出した次第です。亡くなられた乗員のご冥福をお祈りします。(合掌)