【映画】王妃の館

　迷った末に観なかった映画を機内で観た。「相棒」でイメージが定着した感のある水谷豊を奇抜な衣装と行動から周囲を巻き込んでゆく作家役に、同じ旅行社(倒産寸前)が主催する２つのパリツアーが交錯するドタバタ喜劇。

　映画もだけで見所はやはりメインの撮影場所となったホテル「パヴィヨン・ド・ラ・レーヌ」とヴェルサイユ宮殿。豪華絢爛すごいですねー。ってヴェルサイユ行ってないの？ハイ行ってません。だっていつでも混んでるんだもの…それにしても休館日に貸切で行われた撮影、人がまばらなので館内の様子が良く分かる。でもやっぱりこの手は落ち着かない。良い趣味とは思えない。劇中にも出てくるけど巨費を投じてこういう豪華な装飾の建物を造らせた権力者の気持ちと狙いとは？

　観始めは気が乗らなくて止めようかと思ったのだけど話が進むにつれ、加速して回るフライホイールのように(←ヘンな比喩)気持ちが弾きこまれ楽しく観終えた。とは言え登場人物たちは最後どうなったのか？メインだけでなく周辺もどうなったっか、きっちり知りたいのがいつものクセ、それってきっと無粋で「細けぇこたぁいいんだよ！」なのだろう。

　JALの機内誌だったか、著者の浅田次郎と主演の水谷豊との対談を読んで以来ずっと引っ掛かっていたのだが観られて良かった。スッキリした。

　2015年10月20日　DL295便(ホノルル→成田)機中にて