森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

キイロイグチ(イグチ科)

2006年09月20日 | 自然観察日記
 キノコは鮮やかなものが多い。食べられるかどうかの関心もいいのだが、彩を楽しむのいいのではないか。新鮮なものは見事な黄色である。マツを混ぜた雑木林に夏から秋にみられる。薄暗い林の中で黄色の傘はひときわ目立つ存在で遠目からでもよくわかる。
 ところで、この鮮やかな色彩どういうところに役立っているのだろうか。色を頼りに訪れる虫などがいるとも思えない。地味なキノコも多い中、キノコにとって目立つ色彩の意味は何なんだろう。

シラネセンキュウ(セリ科)

2006年09月20日 | 自然観察日記
 山間の沢筋の草むらなどに咲いている。純白な小さな花がかたまって大きな花序を形成するセリ科の特徴をよく出している。似たようなものがいくつかあるからその判別が難しいが、茎葉が各節で内側に折れて半曲することを目安にするといい。
 セリ科の花はカミキリなど甲虫などがよく遊びにくる。蝶などの華麗に花々を渡り歩くのと違って、ドタッと飛び降りる感じで花に訪れる。セリ科の細かな花の集団はそういう習性の昆虫に適応したもののように見える。シラネセンキュウはとくにその傾向が強いのだが、これは秋の花。夏場よく見かける甲虫は見られない。小さな双翅類が目に付く。