森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コマユミ

2013年12月05日 | 自然観察日記
八石山登山道の尾根道上にコマユミとマユミが仲良く並んで生育していました。ちょうどいい教材と考え同行した方々に両種の観察をしてもらいました。ニシキギ科でニシキギとほとんど同じ種ですが茎にコルク質の翼がありません。全国的な分布は承知していませんが、新潟など日本海側に分布しているような気がします。少なくとも県内で見るものは自生はすべてコマユミでニシキギは庭や庭園が多いようです。ニシキギ同様秋の紅葉が美しくかつ赤い実もなかなか可愛いものです。

マユミ

2013年12月05日 | 自然観察日記
マユミはかなり大きな樹になりますが、どちらかというと横広がりの圧縮された樹形が多く幹の太さの割には樹高はありません。亜高木の範囲でしょうか。花は小さな緑色をしたもので目立ちませんが、果実は淡紅色で熟すとこれが割れ中から赤い種子が垂れ下がります。雌雄異株ですから赤い実が鈴なりになる樹がある一方で全く実を付けない樹があるので、その対比も面白いところ。尾根上にあった樹は比較的小さな樹で実もあまりついていませんでした。あまり尾根などでは見かけない種でどちらかというと湿気のおおい平坦地に大木を見ますから、湿原が乾燥化して陽樹林に移行する過程で優先になる種だろうと考えています。