森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

クリンソウ 花

2013年12月12日 | 自然観察日記
クリンソウは至る所の公園で見かける大型のサクラソウ科の花です。もっとも比較的自然に近いやや山間の湿地環境に植栽されることが多く、園芸種かと思われるくらいに大きな群落をつくっていることがあります。
ところがこのクリンソウの野生の個体を見た人がどれくらいることでしょうか。しばしば見る種でありながら、野生の個体が無くなてしまっているのです。私が知っている自生地は県内では唯一笹ヶ峰にあります。そこもかなり手が加えられてきましたから、純粋な群落ではありません。全国的にはまだ本当の自然の群落は存在しているのでしょうが、風前の灯状態ではないでしょうか。考えてみれば不思議な種です。人工的には結構増殖させやすい種ですから絶滅の危険は少ないかもしれません。しかし、本来あるべきところにはない・か激減している・・。クリンソウが好む環境が少なくなってきたとみるべきなのでしょうか?
クマガイソウの園の小さな沢沿いにも植栽されていました。

クリンソウ 葉

2013年12月12日 | 自然観察日記
ハクサンコザクラのような高山のサクラソウ科の種に比べると結構大型の葉を展開します。花がない季節などは可憐な花のイメージからかけ離れているために気づかないかもしれませんね。瑞々しくどこか葉物野菜に似た感じがします。