この種は県内まんべんなくという訳ではないのですが広く分布しているようです。しかし、なかなか出会えない種で八石山で出会えたのは幸運です。一瞬何かわからず頭の中では忙しくページをめくっていましたが、「ウツギ」に似ているというところまででバイカウツギまでたどり着くにはかなりの時間がかかりました。やはり分布に特徴があって阿賀野川沿いではよく見つかるようです。実は阿賀野川と県内の植物分布には大きな因果関係があるケースが見られます。つまり阿賀野川を伝って県内に分布を広げてきているとみられる種が多々あるということなのです。日本一の大河、信濃川ではそれほど顕著な種は私は知りませんが阿賀野川は実に多いのです。興味深い事実ですね。
バイカウツギの大きな特徴は花弁は4枚ということでしょうか。5枚ではなく4枚。つまり4数性のつくりをしているのです。がく片も4枚で果をつくるがく片が十字になっています。この部分だけで種の特定ができるほどです。ウツギにしてはややや大きな果実を小さな穂状につけます。花は白、葉はやや広い広卵形でウツギとはこれでも区別できそうです。