イワヒゲ 若い実 2012年12月16日 | 自然観察日記 花を見なければツツジ科とは思えない形態をしています。ここまで変化させたのは寒地など厳しい環境に適応できる能力を獲得するためでしょうから、多少の崩壊地などは苦にしないのかもしれません。 注)私の思い違いで「ジムカデ」として記載していました。木曽芳樹様からのご指摘により誤りを訂正します。ありがとうございました。(h25-09-10)
ホツツジ 2012年12月15日 | 自然観察日記 里山にも見られるホツツジ。1500m以上でも見られます。花盛りで日当たりのいい尾根筋にありました。日本特産種で「つつじ」という名がつく種では最も遅く花を見せるグループんも一つです。一応有毒植物。
ミヤマホツツジ 2012年12月15日 | 自然観察日記 ホツツジに混ざってミヤマホツツジがありました。ホツツジも結構高山にあるのでミヤマホツツジが高山種ともいえないのですが、相対的には高山種ということになるのでしょうか。むしろ深山種というほうがいいのかもしれません。まれにしか見ないものです。かつて苗場の深い沢で見た記憶がありますが、県境の奥山には個体数があるのかもしれませんね。鳥甲山では中腹から山頂にかけて生育していました。
ミヤマホツツジ 花 2012年12月15日 | 自然観察日記 ホツツジとミヤマホツツジの明確な違いは花では雌蕊がまっすぐ伸びているか、上に反転しているかです。まっすぐなのがホツツジで反転しているのがミヤマホツツジ。この写真は上の方に雌蕊が反転しているのがわかりますね。花序は枝分かれをする方がホツツジ、しないのがミヤマホツツジです。
アカモノ 実 2012年12月14日 | 自然観察日記 別名イワハゼ。越後の深山なら結構どこにも見られる低木です。鳥甲山の尾根道はちょうど赤い実がそれはそれは鈴なり状態が続いていて、ついにたまらず実を採集することにしました。目的はジャムつくり。同行のTさんも一緒に実をつまみながらの急登です。上さんにでもお願いして新しい試みをしてみました。持ち帰って出来上がったものは、全く癖がないのでちょっと物足らないものでしたね。もっとレモンを入れればよかったという反省の弁が聞かれました。来年、またたくさんあったら挑戦してみたい素材です。
シロモノ 実 2012年12月14日 | 自然観察日記 こちらはシロモノ。別名シラタマノキです。アカモノの実とシロモノの実、面白いですね。これも量は多くないのですが所々の適湿地にありました。この実は、食べるとかなりきつい味と香りがします。例えるとメンソレータムの味・香りでしょうか。少なくとも私にはそんな感じです。サロメチールが含まれているためですね。こちらはジャムなどにするわけにはいかないシロモノ(代物)です。
テングノコズチ 花 2012年12月13日 | 自然観察日記 「あれれ!ツルリンドウじゃない!」と言われそうですが、その通りで変種扱いのものです。ツルリンドウとの大きな違いは決して近くのものに巻き付いてよじ登ってこないことです。花も腋生しない点でも違います。地面を這いつくばって生活をするという種で亜高山帯に自生しているものです。「テングノコズチ」とは面白い名前をもらったものです(たぶん赤い実が小槌に似ているからかもしれません)。私もここで初めて知ったものですが、未知のものが実にたくさんあるのだという思いを一層強くしましたね。その後佐渡の天然杉の林にも自生していたのを確認しました。
クロヅル 2012年12月12日 | 自然観察日記 ニシキギ科の籐本です。深山性の種で、越後では内陸に入ると普通に出会えます。私の知る範囲では、フジなどのように樹に巻き付くイメージはなく灌木の上に蔓を伸ばして這いずり回るというような感じでしょうか(大木に巻き付いているという話もないわけではありません)。花の季節はマユミやマサキなどほかのニシキギの仲間とは異質で大量の花を持った房を沢山つけますから目立ちます。しかし、実の季節は地味でマユミやマサキの艶やかさはありません。蔓が褐色で目立つことからクロヅルと言われるようになったそうです。この蔓を利用して細工物ができそうですが具体的な知識はありませんがどなたかご存知でしょうか。
クロヅル 花 2012年12月12日 | 自然観察日記 一つ一つの花を見ればニシキギ科の仲間ということが納得できますが、遠目では分かり難い種です。1cmにも満たない花ですが5枚の花弁はとても澄んだ白色で沢山集まるのでとても目立つものになります。鳥甲山の各所でみられます。
タテヤマウツボグサ 2012年12月11日 | 自然観察日記 この山塊でとても印象に残ったのがタテヤマウツボグサでした。高山帯ではよくみられる種ですが、ちょうどいい花の盛りだったということもあってとにかく綺麗の一言。量もまずまずあって苦しい登りを癒してくれた花です。
タテヤマウツボグサ 花 2012年12月11日 | 自然観察日記 花が大きく草丈は伸びずで個体によっては花の塊りが地面に転がっているというように見えるのもあります。ガレ場が多いために他の種が全く生えていない場所でもタテヤマウツボグサは生えているのでこんな印象になるのです。色彩がまた素晴らしいのです。澄んだ薄い青紫の花が素敵でした。鳥甲山の種は特に優れている感じでしたね。少なくとも低地のウツボグサとは全く感じが違います。格の違いというのかな・・・。
崖に生えるコメツガ 2012年12月10日 | 自然観察日記 12月は夏に調査に入った鳥甲山(長野県栄村)の植物をネタにブログの更新をしています。思い出しながらの記述ですが、ちょうどいい振り返りになっていて書きながら新たな気づきになっています。 鳥甲山の登山道は、秋山郷の中津川に面して尾根筋につくられていて、切明側から屋敷側に抜けました。中津川側が切り立った断崖になっています。登りの途中には至る所が崖を覗けるようになっていて晴れていればなかなかの展望が望めます。 何種類かの針葉樹も自生していて、このような崖にもコメツガへばりついていました。しかし、この崖は時間とともに崩れているようで、いつかは根ごと谷に落ちていくような気がします。
晴れ間に覗いた崖 2012年12月10日 | 風景 この日は天気が安定せず雨模様の一日でしたが、それでも一時は雲が切れて下界が見渡せる時もありました。そんな時間帯に崖を上から覗き込んだものです。絶壁と言っても若い頃にこの崖を下から登ってきたというK氏の話には驚嘆させられました。今はやや高齢の同行者(複数)はその昔「超人」と言ってもいいほどの面々なのです。単純な登山家ではなくて植物を調べるという目的を持っての山行で道なき道を進んだという話をしてくださいます。私など足元にも及ばない先輩たちがいるのです。