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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『インビクタス/負けざる者たち』 90点

2010-02-01 21:54:53 | goo映画レビュー

インビクタス/負けざる者たち

2009年/アメリカ

ネタバレ

‘露骨さ’と‘慎み深さ’

総合★★★★☆ 90

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 『チェンジリング (Changeling)』『グラン・トリノ (GRAN TORINO)』そして『インビクタス/負けざる者たち (Invictus)』と次々といとも簡単に傑作を撮ってしまう79歳の映画監督という存在が奇跡であり、その奇跡の監督が奇跡の物語を撮るからこそ説得力がある。
 ところでネルソン・マンデラが南アフリカ共和国のラグビー代表チーム、スプリングボクスの主将であるフランソワ・ピナールに贈った「インビクタス(Invictus)」という詩が何故弱小チームを1995年のラグビー・ワールドカップの優勝にまで導いたのか日本人には分かりにくいかもしれないので説明しておきたい。
 「インビクタス(Invictus)」は1875年にウィリアム・アーネスト・ヘンリー(William Ernest Henley)というイギリスの詩人によって書かれたものである。「私が我が運命の支配者、我が魂の指揮官(I am the master of my fate/I am the captain of my soul)」というフレーズが生まれた要因は彼が病気のために最初は左足の膝から下を、20代前半で右足を切断せざるを得なかったからである。「インビクタ(Invictus)」は右足を失った時の病院のベッドの上で書かれたものである。
 フランソワ・ピナールはこの詩を通じてネルソン・マンデラの27年間におよぶ獄中生活にも屈服しない精神力と同時に‘両脚’を失ってもその後30年近く活躍したウィリアム・アーネスト・ヘンリーの不屈の精神にも魅了されたはずなのである。
 「インビクタ(Invictus)」という詩に関してこの作品で詳しく説明していない理由はおそらく英語圏の人たちはこの詩を中学か高校で学ぶために常識となっているからであろう。再三名前を出して申し訳ないのだが『アバター』を観た後で『インビクタス』を観てしまうとジェームズ・キャメロン監督の‘露骨さ’と比較してクリント・イーストウッド監督の‘慎み深さ’がいっそう引き立つのである。
 日本がニュージーランドのオール・ブラックスに17-145で負けた、大会の1試合最多失点記録のことに言及してしまっている。ラグビーの強さが国のトップの能力次第と言うのならば、私たち日本人は納得せざるを得ないことが悲しかった。


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存在自体が“革新”

2010-02-01 19:41:27 | Weblog

貴乃花、大逆転“当選” 劣勢予想覆し10票獲得(夕刊フジ) - goo ニュース

 貴乃花親方が具体的に何をしたいのか、あるいは何ができるのかまだ分からない

が、例えば今回貴乃花親方が二所ノ関一門を離脱してまで立候補して明らかに

なったことは前回理事選では目の前に各一門の親方衆が「立会人」として陣取って、

白紙や無効票などをチェックしていたという事実である。つまり前回の理事選は

形式だけの選挙であって実際は公正な選挙ではなかったということである。貴乃花

はまだ何もしていないにもかかわらず、貴乃花が何か行動を起こすだけで、角界の

非常識さが浮き彫りになるほど日本相撲協会のグダグダ体質が明らかにされる

のであるのだから、貴乃花親方が理事に当選したこと自体が改革の第一歩になる

ことは間違いない。


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