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MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『エイトレンジャー2』

2014-09-05 00:09:00 | goo映画レビュー

原題:『エイトレンジャー2』
監督:堤幸彦
脚本:高橋悠也
撮影:斑目重友
出演:関ジャニ∞/ベッキー/東山紀之/竹中直人/赤井英和/前田敦子
2014年/日本

男性アイドル映画の女性ファンに対する過剰な配慮について

 例えば、エイトレンジャーが西郷純と自己紹介をしあった後に、赤井英和が演じる八萬市長の大鶴光之助が内閣総理大臣の東浦正幸に電話をしているシーンが映されるのであるが、何故か固定カメラでズームアップされるのではなく、ハンディーカメラで赤井の顔に寄っていく。しかし固定カメラではなくハンディーカメラを使う意図が分からないのであるが、本作はそんな技術的なことはどうでもいい類の作品であろうことは十分承知しているつもりだから置いておくとしても、週刊誌の記者である西郷純を演じた前田敦子の異様な男勝りのキャラクターに違和感を感じたところから本作に対する私の疑問は生じている。村岡雄貴(ナス)が惚れてしまうマチコはニューハーフであり、安原俊(ブルー)が交際している温田ゆかりは女性ではあるが、何故か頭が伸びる化け物である。入院している横峯誠(ブラック)が鬼頭桃子にキスをしようとする瞬間に、西郷純が再び病室に入ってきてキスの邪魔をされるのであるが、そもそも横峯と鬼頭のキスはヴァーチャルであり、元彼の中村の墓参りをしている西郷純のところに姿を現した大川良介(グリーン)の2人は良い雰囲気になるのであるが、そこの場面はエンドロールが挿入されて画面が小さくなり、錦野徹朗(イエロー)のライブで応援しているファンたちは一様に不美人という徹底ぶりである。
 なるべく女性との接触を避けようとするショットはおそらく男性アイドルを応援してくれている女性ファンに配慮したものであろうが、皮肉にも逆に「ミソジニー感」を醸し出してしまっており、謎の失踪事件や東浦正幸と東浦一幸の愛憎劇や原発に代わる「人力エネルギー」よりもその方が気になってしまった原因は最近の東京都議のセクハラ発言が大きな話題になったからだと思う。しかしそれは監督の演出の問題というよりも製作総指揮を担った人物の采配によるものであろう。

 

(何故か一人いなかった)


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