原題：『ゴジラ』
監督：本多猪四郎/円谷英二
脚本：村田武雄/本多猪四郎
撮影：玉井正夫/有川貞昌
出演：宝田明/河内桃子/平田昭彦/志村喬/村上冬樹/堺左千夫/小川虎之助
１９５４年/日本
ゴジラと空軍の微妙な関係について
『GODZILLA ゴジラ』（ギャレス・エドワーズ監督 ２０１４年）を観る前に改めてゴジラ第一作を観てみると、戦後１０年という時代背景の上にビキニ環礁でのアメリカの核実験と、第五福竜丸の被爆事件も重なってはっきりと「原爆」をテーマにした作品であることが示されていた。気になった点としてはなかなか空軍の動きが悪く、戦闘機が現れた頃にはゴジラは既にひと暴れした後で、その上、ミサイルの命中率が異常に低い。これはぬいぐるみが火薬に耐えられないという物理的な問題があったのかもしれないから、ゴジラと戦闘機の相性はシリーズ通してあまり良いものではないようで、この点を鑑みても戦闘機とゴジラが派手に対戦する『GODZILLA』（ローランド・エメリッヒ監督 １９９８年）は「正統派」ではないのであるが、問題はあくまでも『GODZILLA ゴジラ』である。
