原題:『ゴジラ×メカゴジラ』
監督:手塚昌明
脚本:三村渉
撮影:岸本正広(本編)/江口憲一(特撮)
出演:釈由美子/宅麻伸/小野寺華那/高杉亘/友井雄亮/水野純一/水野久美/中尾彬
2002年/日本
時代を反映する「ゴジラ」について
「ゴジラシリーズ」は時代を反映する特徴を持つが、反映の仕方というものは様々で、例えば、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(金子修介監督 2001年)においては、テレビカメラとして使用されていたソニーの「Hyper HAD BETACAM SP」によって、新山千春が演じる主人公の立花由里が一人でもゴジラたちの行動を逐一生放送で伝えることが出来る、当時ソニーが発売したネットワークハンディカムがゴジラと並ぶ影の主役として活躍する。ほぼソニーのハンディカムのプロモーション映画となってしまっていることはともかく、佐野史郎が演じた門倉春樹の「ロン毛」はふざけすぎていると思う。
ところで本作はポスターを見ても分かるように、釈由美子が演じる家城茜が、1990年代後半に一大ブームを巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』(庵野秀明監督)の主人公の一人である綾波レイにそっくりで、だから『ゴジラvsメカゴジラ』は1974年の福田純監督版や、1993年の大河原孝夫監督版が存在しながら三度撮られることになったのであろう。