MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『エスケイプ・フロム・トゥモロー』

2014-09-06 00:37:54 | goo映画レビュー

原題:『Escape from Tomorrow』
監督:ランディ・ムーア
脚本:ランディ・ムーア
撮影:ルーカス・リー・グラハム
出演:ロイ・アブラムソン/エレナ・シューバー/ケイトリン・ロドリゲス/ジャック・ダルトン
2013年/アメリカ

左手の指が1本多い理由について

 まず気になることは日本版のポスターとアメリカオリジナル版のポスターの違いである。ミッキーマウスは4本指だからオリジナル版のポスターの方が正しいのであるが、日本版のポスターはおそらくウォルト・ディズニー・ジャパン社からのクレーム予防のための処置であろう。
 テーマパークに夢を求めてやってくるサラやエリオットと、下心を抱えてやってくる彼らの父親のジム・ホワイトとは例え同じものでも見え方が違ってくることは致し方ないとしても、会社からクビを言い渡されたばかりということもあってジムのテーマパークに抱く偽善性はテーマパークに対してのみならず、身体障碍者に対しても向けられる。
 ジムの「幻視」は最後までたいしたものではないが、モノトーンによる映像は昔のB級ホラー映画、あるいはSF映画を思わせて、それなりに味わい深いものにはなっているとは思う。しかし結局、鼠ではなく猫インフルエンザに罹患して「ミッキーマウス顔」で絶命してしまうジムの「悪ふざけ」を面白いと思えるかどうかが本作の評価の分かれ目となるであろう。


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