MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『思い出のマーニー』

2014-09-14 00:56:51 | goo映画レビュー

原題:『思い出のマーニー』
監督:米林宏昌
脚本:丹羽圭子/米林宏昌/安藤雅司
出演:高月彩良/有村架純/松嶋菜々子/寺島進/根岸季衣/森山良子/吉行和子/黒木瞳
2014年/日本

他人には理解できない「思い出」について

 主人公の中学生の佐々木安奈が義母の頼子に対して抱いた不信感の原因は毎月安奈を扶養するために役所からお金を受け取っていたことを知ったからだった。12歳の女の子からしてみればまるでお金をもらえるから育てているように感じたのであろう。そこで安奈は喘息の療養と気分転換のためにも夏休みに親戚の大岩セツが住んでいる海辺の村で過ごすことになる。
 そこで安奈は対岸の屋敷に住んでいるマーニーと出会うことになり、一緒に遊ぶようになるのであるが、敢えて書くことはしないが残念なことにオチが明かされる前に薄々とオチが分かってしまう。
 さらに残念なことは、安奈が頼子が受け取っていたお金に対してどのように納得したのか明確にならないまま物語が終わってしまうことと、セツには言わないままなのに、「湿っ地屋敷」を描いている久子には頼子を母親だと紹介する安奈の心理がやはりよく分からず、要するに全ては安奈の心の中で解決されてしまい、傍から見ている私たちには何がなんだか分からないままで、それは奇しくもジブリ作品として初めて全編英語歌詞の主題歌、プリシラ・アーンの「Fine On The Outside」が選ばれたように、私たちにはメロディーなどの雰囲気は楽しめるものの、内容まで詳しくは分からないのである。


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