原題:『一月の声に歓びを刻め』
監督:三島有紀子
脚本:三島有紀子
撮影:山村卓也/米倉伸
出演:前田敦子/カルーセル麻紀/哀川翔/板東龍汰/片岡礼子/宇野祥平/原田龍二/松本妃代/長田詩音/とよた真帆
2024年/日本
イタリアのネオレアリズモの緊張感について
大阪の堂島で主人公のれいこはたまたまレンタル彼氏を生業としているトト・モレッティという男に声をかけられ、そのままホテルで一夜を過ごすことになる。モレッティという名前はイタリアの映画監督のナンニ・モレッティから採られており、れいこの亡くなった元カレもモレッティの代表作である『息子の部屋』(2001年)が好きだったからモレッティについて行ったのであろう。
しかしこの第三章はモノクロで撮られているせいもあってナンニ・モレッティというよりも、むしろもっと昔のイタリアのネオレアリズモの映画のような緊張感が漂う。
第二章において主人公の誠を迎えに来た龍の軽トラックの運転席に誠が乗り、龍を荷台に乗せて船着き場に向かうのだが、次のシーンになると誠が荷台に乗って龍が運転しているという細かい演出ミスはあるものの、佳作と言っていいのではないだろうか。
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