原題:『ペナルティループ』
監督:荒木伸二
脚本:荒木伸二
撮影:渡邉寿岳
出演:若葉竜也/伊勢谷友介/山下リオ/ジン・デヨン/松浦祐也/うらじぬの/澁谷麻美/川村紗也/夙川アトム
2024年/日本
「軸」が定まらないSF作品について
荒木伸二監督の前作『人数の町』同様に、本作も『マトリックス』(ウォシャウスキー兄弟監督 1999年)ばりの壮大なプロジェクトの割には関わっているスタッフの人数の少なさが気になる。
主人公の岩森淳が自分の恋人の砂原唯を殺した溝口登の復讐を試みるのだが、岩本が溝口を殺しても何度もループを繰り返すためにループする目的が分からなくなるのだが、岩本が溝口を「赦す」までが目的なのであるならば、ループに意味はあるとは思う。しかし通行人に声をかけられた際のラストの岩森の一言を聞いた時に、本作はシリアスではなくてコメディなのかもしれないと思うものの、それまでの描写がエグイために笑えはしない。
冒頭で岩森がベッドで眠っているシーンから始まるのだが、カットが変わると岩森の顔の角度が変化している。ラストで岩森が運転する車が停まっているバイクを避けるためにハンドルを左に切るのだが、しばらくして映し出された車は何故か右側の溝に突っ込んでいる。演出に違和感を持った理由である。
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