Ryuichi Sakamoto and David Sylvian - "Forbidden Colors" (Merry Christmas Mr. Lawrence OST)
坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」にデヴィッド・シルヴィアンが
歌詞を付けて1983年にリリースされた「フォービッデン・カラーズ」
を和訳してみる。因みにタイトルは三島由紀夫の小説「禁色」から
取られているのだが、本作は同性愛を描いた映画というよりも、
ラストシーンにおいてハラ・ゲンゴ軍曹がジョン・ロレンス陸軍中佐に
向かって満面の笑みで「メリークリスマス、ミスター・ローレンス」と
叫ぶように、それまで散々威張り散らしていた日本人が戦争に負けると急に
西洋人に媚びを売るようになり、慣れない英語を話そうとする有様が描かれ
ているのであるが、そのような西洋人に対して卑屈になる日本人の
コンプレックスは相変わらず下手な英語と共に今日においてもなお
受け継がれているということを告発しているのである。以下、和訳。
「Forbidden Colors」 Ryuichi Sakamoto & David Sylvian 日本語訳
君の両手の傷は治るようには全く見えない
僕に必要なことはただ信じることだと僕は思った
君から人生を奪った僕はここにいる
キリストの血なのか
あるいは鼓動なのか
僕の愛は禁じられた色をまとっている
僕の生命に迷いはない
非常識な年月が轟音をたてて過ぎて行く
何百万という人々が
喜んで君に人生を捧げる
頼れるものは何もないのか?
僕の中で芽生えた感情を上手く対処することを学び
土の中の僕の両手は僕自身の中に埋める
僕の愛は禁じられた色をまとっている
僕の生命はもう一度君を信じる
僕が踏みしめる大地を疑いながら
全てにおいて疑いようのない信条を示そうとする間は
僕は旋回して歩き回るだけだろう
君から人生を奪った僕はここにいる
キリストの血なのか
あるいは心境の変化なのか
僕の愛は禁じられた色をまとっている
僕の生命に迷いはない
僕の愛は禁じられた色をまとっている
僕の生命はもう一度君を信じる