原題:『La vie d'Adèle – Chapitres 1 et 2』 英題:『Blue Is the Warmest Colour』 監督:アブデラティフ・ケシシュ 脚本:アブデラティフ・ケシシュ/ガリア・ラクロワ 撮影:ソファニ・エル・ファニ 出演:アデル・エグザルホプロス/レア・セドゥ/ジェレミー・ラウールト 2013年/フランス
主人公の中学生の佐々木安奈が義母の頼子に対して抱いた不信感の原因は毎月安奈を扶養するために役所からお金を受け取っていたことを知ったからだった。12歳の女の子からしてみればまるでお金をもらえるから育てているように感じたのであろう。そこで安奈は喘息の療養と気分転換のためにも夏休みに親戚の大岩セツが住んでいる海辺の村で過ごすことになる。 そこで安奈は対岸の屋敷に住んでいるマーニーと出会うことになり、一緒に遊ぶようになるのであるが、敢えて書くことはしないが残念なことにオチが明かされる前に薄々とオチが分かってしまう。 さらに残念なことは、安奈が頼子が受け取っていたお金に対してどのように納得したのか明確にならないまま物語が終わってしまうことと、セツには言わないままなのに、「湿っ地屋敷」を描いている久子には頼子を母親だと紹介する安奈の心理がやはりよく分からず、要するに全ては安奈の心の中で解決されてしまい、傍から見ている私たちには何がなんだか分からないままで、それは奇しくもジブリ作品として初めて全編英語歌詞の主題歌、プリシラ・アーンの「Fine On The Outside」が選ばれたように、私たちにはメロディーなどの雰囲気は楽しめるものの、内容まで詳しくは分からないのである。