ニンニクは日本料理ではあまり使われない香味野菜である。鰹の刺身の薬味として生を薄くスライスしたものは馴染みがあるが、やはり刺激臭は強い。
ところが、ニンニクを油で炒めると食欲をそそる、いい香りに変わる。イタリア料理ではニンニク油を上手に使う。ニンニクを食べるというよりも、むしろニンニクの香りを油に移し、利用している感じである。
ニンニクは焦がし過ぎると苦味が出るので注意が必要だ。またたくさん使ったからといって料理の味がよくなるものでもない。「適量」を熟知するイタリア人は賢い。結局、ニンニクも鋏も使いようだ(笑)