鶏胸肉が評価されるようになったのはここ数年のことである。ネットの世界で作り方が広まった「鶏ハム」のおかげもあるだろう。もも肉と比べると旨みと脂肪分が少ないが、ヘルシーという点で勝ち目はある。
胸肉を焼く際にポイントがある。落合務さんは片面(皮の方)を焼くだけで裏返さずにフライパンに蓋をして蒸し焼きにしていた。皮はパリッとして中はジューシーというのが理想だという。
塩コショウの他にローズマリーを加えてソテーする。爽やかな香りが肉に移り、一層食欲をそそる。胸肉の素直な味に慣れてしまうともも肉がくどく感じるほどだ。安い素材に一手間かけて美味しくする技を昔の人は身につけていた。基本を疎かにして料理の腕が上達するわけがない(笑)
