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寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

鮒飯(ふなめし)を作る

2009年02月25日 | 家飯

鮒飯(ふなめし)は岡山県の郷土料理である。岡山市内には鮒飯を食べさせる料理屋がいくつかあるらしい。私は鮮魚店の気さくなおやっさんに大まかな作り方を聞いた。

まず行平鍋にサラダ油を少し入れて鮒ミンチをよく炒める。焦げやすいので何度かコンロから鍋を離してかき混ぜた。そぼろが出来たら水を加えて鮒の旨みを抽出し、野菜(大根・人参・ゴボウ)と油揚げを加える。酒と薄口醤油で軽く味を付ける。火を止める前に芹を散らして完成。これを炊きたてご飯の上にこんもり盛って食べるのだ。

「鮒飯」に舌鼓を打つ

おやっさんが「ゴボウと油揚げと芹は入れたほうが良い」と言った理由がよく分かった。骨ごと挽いた鮒ミンチをそぼろにするとジャリジャリする。そこへ歯ざわりのいいゴボウが入るとあまり気にならなくなる。また油揚げによってコクが出て芹の爽やかさで味がしまる。

素朴ではあるが、「愛すべき味」だと思う。鮒ミンチは100gあたり250円程度だった。

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寒鮒(かんぶな)の味

2009年02月25日 | 食材

「戦前、敗戦直後は寒鮒を食べていた」と父はよく話していた。「あれは旨かったぞ」とも言った。私が山陰で寒鮒の造りを初めて口にしたのは三十半ばを過ぎた頃であったが、彼の言う通りだった。日頃は海の魚ばかり食べている人間が驚愕したのである。

適度に脂ののった透明感ある身は舌の上で跳ねるようであった。臭みはまったくなく川魚とはどうしても思えなかった。「旅はするものだな」とつくづく思った。同じものばかり食べていると知らず知らずのうちに視野が狭くなり感性までも鈍ってしまうのだ。

鮒ミンチは岡山県でこの時期売られている。だが、隣接する広島県東部で扱う店を見たことがない。食文化においては岡山の影響を強く受けているはずなのに。これは「川魚=臭くて食えねぇ」と簡単に結論を出す人間があまりにも多いためかもしれない。

私は幸運にも鮒ミンチを入手することができた。見た目はネブト(=テンジクダイ)のすり身を濃くした感じだ。

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