本町駅から地上に出ると大阪の街は既に暗くなっていた。「大阪厚生年金会館」前の公園は薄毛のおっさん達で溢れていた。チケットを取り出し受付に向かう。持ち物検査はほとんどしていないのに等しい。当日券1万円の張り紙がしてあるのを見た。
首が痛くなりそうな座席に腰掛けて最前列の有名人を探した。ちょうどその時、「欧陽菲菲」が入ってきた。「すげえ」と言いそうになったが、よく似たおばさまだったのである(笑)
大阪初日は、19時12分に幕を開けた。白い衣装で登場したジェフ・ベックを目にして自動車整備工員を連想した。御大の調子はまずまずといった感じである。「Who Else!」お披露目ツアーのような激しいプレーはない。ギター版歌謡コンサート風で座って観るにはいいのかも。
タル姉さんの長いベースソロをフューチャーしたCause We've Ended As Lovers、残念ながら消化不良のギターソロになった(いつものことかもしれん)。People Get Readyのイントロに手を叩いて喜ぶ観客が多かったのはうれしい。この辺りから彼のアルバムを聴き始めた私も同じ気持ちだった。

