寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

袋町で「昆布うどん」をすする

2009年09月12日 | 

地元の人間で袋町のうどん屋Kを知らないとモグリと言われる。私達が入店した時には先客が一人いてテレビを見ていた。

Hさんが坂上忍風の店員に「昆布うどん」と伝えたので私も同じものにした。実はこれが好物で家でもたまに作るのだ。

やや幅広の麺は適度なコシがあり、岡山のかも川うどん(乾麺)をボリュームアップした感じである。汁はかなりはっきりした味付けで、更におぼろ昆布の旨味が追加されるので酒を飲んだ客には喜ばれるだろう。

この店ではおでん種のシイタケが人気らしいが、次回の楽しみにとっておくことにした。表通りに出てHさんと別れた私は夜風に当たりながら酔いを醒ました。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

袋町の「格子戸の家」でくつろぐ

2009年09月11日 | 

私達はスナックを出て有名な「料亭」の前を通り過ぎた。Hさんは三次会の会場として築80年以上の「格子戸の家」を選んだ。

内部は大幅に手が加えてあったが、天井が予想以上に低いことがわかった。奥の座敷で冷たいビールを飲みながら「沢村貞子」似の女将と話をした。

昭和一桁生まれの彼女は袋町の全盛期について差し障りのない範囲で教えてくれた。

「小料理屋で芸妓さんとお客さんが同伴したホステスがかち合った時の目の戦いは凄かった。芸で身を立てる女性のプライドをひしひしと感じたもの。芸妓さんは鼻であしらう感じでした。残念なことにその後、町から芸妓さんはいなくなって寂しい限りです」

「芸は売っても体は売らぬ。それが○○芸者の心意気ってフレーズがありましたね。私の故郷でも最後の芸者が昭和40年代まではいたようです。もっともその人は枕芸者だったと聞いてます」

「ウチの近くにKといううどん屋がありますが、先代の作るうどんは本当においしかった。1週間食べても飽きないくらいに。だからよう繁盛してましたわ。今は経営者がかわってます」

初対面の女将に私は妙な懐かしさを感じていた。彼女の顔つきが気の強い祖母に似ていただけでなく、しゃべり方までそっくりだったからである。祖母と最後に短い言葉を交わした1●年前の光景を思い出さずにはいられなかった。

「例のうどん屋に寄るか?」

「ええ、もちろんです。早死のもとになるラーメンは真っ平ごめんですが、うどんならば付き合いますよ」

私達は女将に礼を言って店を後にした。

夜の袋町

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

袋町の酒場に入る

2009年09月10日 | 

Hさんは某ビルのスナックに私を案内した。ママはHさんの顔を見るなり「久しぶりやね」と声を掛けた。水割りを飲みながら交互にカラオケを歌った。非常にマニアックな選曲だが、昔の歌には強い生命力があるし、歌詞の重みが違う。

歌の合間に遊里が賑わっていた頃の話を伺うことができた。

「私この仕事をする前は近くの●●に勤めてたんよ。で、そこから夜の袋町がごった返してるんがよう見えた。それが朝になると嘘のように静かになって…だからおかしな町やと思うてたわ(笑)」

「不夜城ってやつですね」

「そうよ。それが今や、この有様。今日は閑散としてたやろ。まあ平日はもっとマシよ」

「確かに袋小路を行き交う客をあまり見なかったです。やっぱり家で飲む人が多くなったんでしょうか?」

「不景気やからね。でも一番の原因は飲酒運転の罰則が厳しくなったからと違うやろか」

「どの飲み屋でも同じ意見を聞きますな。昔は少々の飲酒運転はやったもんだが、今は絶対無理ですからね」

「飲酒で捕まったら一生の終わりや(笑)」

気さくなママの話は非常に面白かった。長居をしても良かったのだが、年配の常連客が入って来たのでHさんは「次行こう」と言って席を立った。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

袋町遊廓跡を一回りする

2009年09月09日 | 

凝った造りの旅館から歓楽街の灯りを求めて私達は移動した。週末なのに人通りは少ない。地方都市の冷えた経済状態はどこも同じなのかもしれない。

空き店舗

「白いたいやき」なるものが存在することを空き店舗の看板を見て初めて知った。後で調べてみると神奈川県寒川市が発祥の地であった。

色街に商売繁盛を祈願する「お稲荷さん」は付き物である。今でも河原(旧袋町)の飲食業関係者の信仰を集めているようだ。

歓楽街のお稲荷さん

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駅前の商店街を抜けて歓楽街に向かう男達

2009年09月09日 | 

Hさんと私はすっかり暗くなった町をテクテク歩いた。川筋まで続く長い商店街には古い建物がポツポツと残っている。鮒寿司と湖魚佃煮の専門店は閉店間際であった。

湖魚佃煮専門店

「京町」から「河原2丁目」に入り大きな駐車場のあるところを左折。数年前まで営業していた「S旅館」の前に出た。ベンガラを塗った壁は闇でもよく目立つ。町名改正前は「袋町」と呼ばれた「遊里」である。

もと旅館

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

屋上ビアガーデン最終日(後編)

2009年09月08日 | 外食

Hさんがつまみをあれこれ頼む中、私はひたすら喋っていた。

「瀬戸内から遠くに出たことのない料理人がつまらんのは鮮度の良さに助けられてまったく頭を使わないことですよ。海に近いという利点に胡坐をかいているだけで新たな挑戦には無関心みたいですわ(笑)。ちっとはこっちの食文化を見習ったらいい」

私の暴言にHさんは黙って笑っていた。賢い人は「受け」が上手いのである。我々が一緒になると郷土料理の話題が大半を占める。例えば雑煮に丸餅を使うのは滋賀も広島も同じだが、だしは全く異なる。Hさんの家では鶏だし(醤油味)であると聞いた。私の家は元日、二日がすまし(鰹節+昆布+煮干)、三日目は味噌味にして変化をつける。

すき焼きの具材について話が盛り上がった時点で客は6人になっていた。飲み始めてから既に2時間が経過していた。「次は元色街で飲み直そう」と言われて私の目はギラギラと輝いた。川べりの歓楽街までは歩いて約10分の距離である。

トロトロの牛すじ

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

屋上ビアガーデン最終日(前編)

2009年09月07日 | 外食

Hさんと会うのはおよそ1年ぶりである。時の挨拶を済ませて飲みに出かけることになった。

「今日がビアガーデン最終日なんだが、どうする?屋上で一杯やるか」

問われた私は「ビールが飲みたいですよ。喉がカラカラですわ」と即答した。

「ほな、この近くのビルの屋上で飲もう」

若いお姉ちゃんの案内で奥の方に陣取ったのだが、私達以外に客はいなかった。殺風景だった駅東口に新たなホテルがオープンするなど開発が着々と進んでいた。残暑が厳しいと言っても夕方に吹く風は涼しい。既に秋を迎えたと判断すべきだろう。

喉を勢いよく通過する生ビールは格別の味だった。私は目を細めてジョッキを空けたのである。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イチロー選手が大リーグ通算2000本安打に王手をかける

2009年09月06日 | 日記

大記録とは日々の好結果の積み重ねで生まれるものだ。凡人には到底理解できない職人の苦悩とひたむきな努力。イチロー選手はぶっきら棒な印象が強いが、有言実行の人として評価は高い。

大リーグでの通算2000本安打達成まであと1本。山を越えた時に彼はどんなコメントを残すのだろうか?

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鮎のウルカ和え

2009年09月06日 | 外食

今年の夏に食した酒の肴で一番印象に残った「鮎のウルカ和え」。汗を流した後のビールは格別で、しょっぱいつまみがとりわけ美味しく感じる。鰹の酒盗が好きな人であればおそらくウルカは大丈夫だろう。鮎の内臓(発酵食品)には強い塩気を和らげる深い旨味がある。来年も機会があれば口にしたいと思う。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カボスの絞り汁

2009年09月05日 | 食材

地元ではカボスの収穫が最盛期を迎えている。丸々太った秋サンマの塩焼きにカボスを少し絞って口に運ぶ時に日本人に生まれて本当によかったとしみじみ思う。

柑橘類の果汁は醸造酢ほと酸味が強くないので、この絞り汁を使って自分好みのポン酢を作る。自家製ポン酢の原料としては12月初めに市場に並ぶ橙が最上だ。その頃はほとんど毎日鍋をつついていることだろう(笑)

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牛ヤサキステーキ

2009年09月04日 | 家飯

牛のヤサキ(心臓)を約1cmの厚さにスライス。フライパンを熱しサラダ油を入れ塩とコショウを振ったヤサキを強火で手早く炒める。

薄っすらと血が滲む程度の火の通し方が望ましい。心臓の美味しさの秘密は血のかおりにあると私は考えている。適度にやわらかさを残した肉は噛むほどに滋味が溢れ出る。

にほんブログ村 料理ブログ 男の料理へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホッケ柱を捉えた貴重な映像(NHKおはよう日本)

2009年09月03日 | 日記
今朝の「おはよう日本」で珍しい映像が流れた。奥尻島で見られるホッケ柱。あの干物で有名な魚がプランクトンを食べに海面を目指して上がってくる。

そして2万匹とも言われるホッケの群れが同じ方向に回転して渦を作る。こうするとプランクトンは下の方へ引きずり下ろされ、底にいる仲間も餌にありつける。つまり協力し合い効率よく餌を食べるのだ。

私は「己の利益しか頭にない今の人間よりもはるかに高等だ」と思って大笑いしたのである。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イチロー選手が復帰

2009年09月02日 | 日記
シアトル・マリナーズのイチロー選手が9試合ぶりに先発出場。4打数2安打、打率3割6分と元気なところを見せてくれた。今期はアメリカでの通算2000本安打と9年連続の200本安打の記録達成がかかっている。野球好きの日本人としては一日も早く吉報を聞きたいものだ。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国地方の梅雨明けの時期は特定できず(気象庁)

2009年09月02日 | 日記
広島県に梅雨明け宣言が出たのは8月4日。9日から1週間雨や曇りの天気が続き、晴れ間が出たのは盆休みが終わってからだった。その頃から朝晩が涼しくなった。だから今年の夏は短かったという印象が強い。

昨日、気象庁は中国地方の梅雨明けの時期が特定できずと訂正した。確かに訳の分からない天候だった。9月早々に秋らしくなったのは本当に久し振りだろう。異常気象の次は新型インフルエンザの流行が懸念される。気を抜いている場合ではなさそうだ。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

防災の日に思ったこと

2009年09月01日 | 日記
芸予地震が発生したのは平成13(2001)年3月24日(土)のことである。自宅の1階で読書をしていた私は大きな横揺れを感じ驚いた。すぐに止むとばかり思っていたが、予想に反して揺れは1分以上続いた。家が倒壊する最悪のケースを思い浮かべながらも結局外に出ることができなかった。

後から知人に聞いた話ではイトーヨーカドーで買い物をしていた客が一斉に出口に向かって走り出したということだからM6の地震がいかに人々に恐怖感を与えたがわかる。町の様子を確認するために玄関を出た私もしばらく生きた心地がしなかったほどである。

あれから8年が経ったが、防災意識はあまり高まってはいない。非常食などの準備は不十分だし、本棚の固定すら行っていない状態だ。

ボチボチとできるところから手をつけていかねばならぬと防災の日を迎えて思ったのである。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする