(北陸富山の伊達男@稚子塚~田添間)
事あるごとに「14760形イケメン説」を提唱している弊ブログですが(ホントかよ)、富山地鉄のクルマは数あれど、私はこの形式がとても好きです。昭和54年日本車輛製造の地鉄初の新製冷房車は、昭和55年には鉄道友の会のローレル賞を受賞した栄えある自社発注車。登場して40年を経た今でも、富山地鉄のフラッグシップトレインと言っても差し支えないでしょう。子供心に憧れを抱いた地方私鉄の新車と言えば、長電の10系新OSカー、富士急行の5000系、そしてこの富山地鉄の14760形だったように思うんですけど・・・まあね、子供の頃は自分のカネで富山だの長野だのに会いに行くことなんて出来なかった訳で、そう思えば今の趣味活動というものは、子供の頃に憧れたあの頃の記憶をなぞるようなものなのかもしれません。MM編成らしく、強力な甲高いモーターがブンブンと唸りを上げて富山平野をかっ飛ばしていく姿も堪えられません。
越中舟橋に進入する電鉄富山行き。14771は合計7編成製造された14760形の第6編成。越中舟橋は「日本一小さい村」として地理マニアには有名な村ですが、3.5平方キロ程度の狭い村域に約3,000人の住民が住んでいます。富山中心街までは電車で15分程度、戦後間もなくの車両や、名鉄から導入した雑多な旧型車の多かった地鉄が導入した初の冷房車ですから、地鉄の通勤環境を大きく変えた新製車両だったのでしょう。
地鉄の撮影時、ダイヤ、運用、運転間隔を総合すると、何となく常願寺川に来てしまうのは悪い癖。それだけ、どこから構えてもそれなりの一枚が撮れてしまう撮影地だと思う。まだまだ夏の空気が残っていたように思うこの日の富山でしたが、やや太陽の傾き始めた常願寺川の河原からは、うっすらと立山連峰が見えました。独特のゴツゴツした剱岳の山容を仰ぎながら、カタタン、カタンと14760形が長い長いガーター橋を渡って行きます。
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