中国・四川省で大地震が起きた。現時点では、次のように報道されている。
2008年5月12日午後2時28分(日本時間同3時28分)、四川省東部でマグニチュード7.8の強い地震が発生した。米地質調査局によると、震源地は省都・成都市の北西92キロ。新華社が伝えた。
各地でも大きな揺れがあった。2時35分頃、北京地区でもはっきりと揺れを感じた。また、上海市内でも各地で揺れを感じ、同日2時46分頃、威海路のビル職員は足元の地面が揺れるのを感じ、立っていた職員は眩暈を覚えたという。揺れは2時51分まで続き、5分間に及んだ。
四川省は、日本の総面積より大きく、1億人もの人口を持つ。地震は、台湾、バンコクでも感じられたというので、想像を超えた大地震ではないかと思われる。
そこで、思い出されるのが、1976年の「唐山大地震」だ。中国共産党内部で毛沢東亡き後の権力闘争が繰り広げられる中、この大地震が発生し、24万人もの犠牲者が出た。当時の中国は「鎖国」に近い状態だったので、この地震の被害は機密事項とされ、外国からの援助も受け入れなかった。だが、これによって、毛沢東派は政治的に大きな打撃を受けたと言われる。
今回の大地震は、四川省のチベット人居住区が震源地だという。チベット人に降りかかる重なる試練に、心から同情を禁じ得ない。
唐山大地震の例にならえば、今回の大地震は「北京オリンピック」にも深刻な影響を与えそうだ。「中華愛国主義」を鼓舞する胡錦濤政権の弱体化にもつながるだろう。
日本では、宮古島近海、茨城県沖合などで、中規模の地震が連続して発生している。何故か、東京を取り巻くように、震度4-5の地震が連続しているのも不気味だ。