中国の有力紙「環球時報」が「中国は琉球(沖縄)独立運動を支持すべき」と主張している。
私は、尖閣事件が起きる前、飲み会の席で友人に「中国が沖縄の領有を狙っている」という話をした。そのとき、学識豊かなその友人は、「いつから君はウヨクになったんだ!」と私をたしなめた。だが、たった数ヶ月後に、尖閣事件が起き、さらには沖縄領有の主張まで現実に現れたのだ。
7月には、NHK・TVで放送されていた「歴史は眠らない 沖縄・日本 400年 琉球王国から沖縄県へ」(全4回)が2回まで放送されて、第3・4回分が「放送延期」になるという奇妙な事件が起きた。この件に関して、私はこのブログに感想※を書いた。
※ http://blog.goo.ne.jp/torumonty_2007/e/bfcccad11739c8ca91f145dc2e11e71e
この番組の第2回分を見る限りでは、この番組のホストである小森陽一東大教授(国文学)は、元・京大教授・井上清の位牌を継ぐようなコメントを重ねていた。要するに、小森教授は、歴史を現在の「市民感覚」で裁くという「無い物ねだり」をしているに過ぎないのであって、もし、他の国でこんな理屈を展開したら「売国奴」の謗りは免れないと思われるほどだ。
私の上記の感想に対しては、「ネットウヨク」だという書き込みが寄せられた。だが、尖閣事件が起きて、国民の大多数があのビデオを見た現在、もはや小森教授の戯言のような「立論」は、ブーイングを買うだけになってしまった。
「平和」「友愛」「憲法第9条」「話し合い」「人権」「市民」…そのどれも中国のような専制国家には通用しないことが、今や明白になった。
だが、沖縄人と思われるブログ※の中には、中国が宗主国になってほしいというものさえある。この人は、琉球大学大学院博士課程に在学中らしい。
※ http://blog.goo.ne.jp/nasaki78/e/aecc3b83f1af1725107168f368d04c5c?st=0
もしそんなことになったら、沖縄に人民解放軍の兵士が上陸し、略奪と陵辱の蛮行を繰りひろげるだろう。1947年、日本軍の撤退により軍事的空白になった台湾に上陸した中国国民党軍は、有無も言わさず2万人もの台湾人を虐殺した。「二二八事件」である。
注視すべきは専制国家・中国であるのに、その実態を知ろうともせず、中国とは仲良くしなければならないと思いこんでいる人が驚くほど多い。特に、「朝日新聞」や岩波書店の本を読み、自分は知識人の端くれだと思っている人は始末に負えない。
そういえば、私の友人も「全共闘世代」である菅・仙石と同世代だ。この世代はまだ「サヨクが進歩的」と思いこんでいる人が多い。そういう連中は、ぜひ、次の「環球時報」の記事を読むべきだろう。
「中国は沖縄独立運動を支持せよ」、「同胞」解放せよと有力紙 ※
※ http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1110&f=politics_1110_010.shtml
中国共産党機関紙「人民日報」系の「環球時報」は8日付で、「中国は琉球(沖縄)独立運動を支持すべき」とする記事を掲載した。
この記事を執筆したのは、商務部研究院の“日本問題専門家”である唐淳風氏。唐氏は、「沖縄の米軍基地問題をめぐって日本政府と沖縄住民の対立が深まり、“沖縄独立”の機運を高めた」としている。
また、「1879年に琉球王朝が廃止されてから1945年の敗戦まで、日本政府が沖縄に対して残酷な統治を行った」と決めつけた。さらに、終戦間際には現地軍に県民の皆殺しを命じ、「米軍占領の直前に日本軍は26万人を殺し、虐殺の規模は『南京大虐殺』に次ぐものとなった」などと主張している。
さらに、「1972年の本土復帰後、日本政府が沖縄を“国内植民地”として扱った」などとした上、「沖縄の独立闘争は沖縄だけの問題ではなく、全世界の圧迫を受けている民族をいかにして解放するかという大きな問題だ」としている。
唐氏はさらに、沖縄住民の祖先は福建からの移民が多く、大半の住民のルーツは中国にあるとして、沖縄を“同胞”と呼び、「同胞が苦難に直面している時、我々はその独立闘争に手を差し伸べるべきだ」と主張。また、日本政府は沖縄の陸海空自衛隊の配置を強化し、日米同盟を頼みとして再び沖縄を中国封じ込めの最前線基地にしようと企てているとし、「沖縄独立闘争の主な目的の一つは中国の戦略的安全にある」としている。(編集担当:中岡秀雄)