澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

自衛隊は暴力装置 それがどうした?(余白)

2010年11月19日 11時06分14秒 | 政治

 今朝、このブログのアクセスデータを覗いて、大仰天! 天文学的な数字?が並んでいた。これまでこんな経験はなかったので、ネット社会の特質を実感で知ったように思う。
 現時点でコメントを書き入れてくれた方は、114人。4万9千人強が昨日のブログ記事を読んでくれたという。
 コメントをすべて読む。「暴力装置」という言葉に対する直感的な感想から、次第にその言葉の語源、含意、さらに仙谷由人という人格がこの言葉を使う背景などが議論されていて、とても興味深く読んだ。
 
 「自衛隊は暴力装置」…これはキャッチコピーとして使えると考えたのだろう。TV各局や今朝の新聞もほとんどがこの言葉を採り上げている。例えば、「産経新聞」一面では「自衛隊は暴力装置 仙谷氏の本質あらわ」「”社会主義夢見た”過去」などと大々的に報じている。

 実際にTV中継を見ていた私には、マスメディアの報道はあまりにセンセーショナルに騒ぎすぎだと思われる。断っておくと、私自身は仙谷由人は法匪」と呼ぶべき人物であって官房長官には相応しくないと考えている。現実政治のダイナミックな展開(例えば尖閣事件のような)をすべて「法解釈」の枠に押し込めて責任を回避しようとする。そういう人であるから「法匪」とあえて言う。だが、仙谷官房長官は「暴力装置でもある自衛隊が…」と言い始めたに過ぎないのに、「やった」とばかりこの言葉に飛びついた世耕議員、それをさらに拡大して攻撃した丸川珠代議員も、マスメディア受けを狙い、本来の国会論戦を希薄にしているという点でどうかと思った。

 コメントの中には「言葉狩り」という意見も見られた。「暴力装置」なんて社会科学をかじっていれば誰でも知っている言葉なのに、秀才を自負する丸川珠代議員が何故あんなに騒ぐのか、訝しく思った人も多いようだ。テレビ朝日アナウンサー出身の彼女は、当然のことながらマスメディアのウラがよく分かっている。「TVの平均的視聴者は50歳代の高卒女性」だと思えと局研修のときから訓練されているから、あのようなパフォーマンスをしただけなのだろう。マスメディアの”志”の低さが、図らずも露呈したわけだ。

 まあ、仙谷官房長官が叩かれるのは、自業自得。「法匪」のような官房長官には、それに相応しい詭弁で相対するのが国会作法というものか。それにしても、「暴力装置」という言葉には罪はない。防衛大学校長を務めた政治学者の故・猪木正道氏は、その著書でもこの言葉を使っていた。