澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

国際関係論の授業を聴く

2010年11月25日 13時30分32秒 | 
 午前中、大学に聴講にでかける。きょうは「国際関係論」。いつも教授は、授業の最初で時事問題についてコメントする。、先々週、尖閣ビデオ流出事件に関して教授が「海保保安官は最初にマスメディアにビデオを流すよう持ちかけたが、マスメディア側は”一社ではできない”と拒否した」と話したことが、今朝の「CNNにビデオを郵送していた」という報道で裏付けられた。この保安官の行動をできるだけネガティブに描くよう、マスメディアは情報操作しているのではないかと思っていたから、やっぱりという思いだ。
 マスメディアは、自らに不都合なことは覆い隠すので、ここにいたってようやく事実の一端が漏れてきたようだ。

 今朝はもちろん「北朝鮮軍砲撃」事件の話。ヒマな私は、ずいぶんとマスメディア情報に接していたので、それほど耳新しいことはなかったが、学園祭疲れの若者には新鮮な情報源になっているようだ。
 教授がTV出演が多い朝鮮問題専門家について話した部分は、とても面白かった。朝鮮問題を専攻する学者は、確かに次の五人くらいが交互にTVや新聞に登場している。

平岩俊司(関西学院大学)、礒崎敦仁(慶應大学)、伊豆見元(静岡県立大学)、小此木政夫(慶應大学)、重村智計(早稲田大学)

 半島情勢をいつも「分からない」と結論づける学者として伊豆見元、的確な論評をする学者は礒崎敦仁だという内輪話。

 伊豆見元については、重村智計がその著書でボロクソに批判しているので、この二人が同席することはない。重村は「韓国の大学院に進むことも叶わなかった、能力のない研究者」として暗に伊豆見を指し示している。伊豆見は、他の学者からも「はったりだけの世渡り」と酷評されたりしている。小此木政夫は、実績のある重鎮というところか。

(「国際紛争 理論と歴史」J.S.ナイ Jr.)

 さて、肝心の授業は、「国際紛争 理論と歴史」(ジョセフ・ナイ著)に従って進められている。昔、私がこの分野を勉強したときはまともな教科書が川田「国際関係概論」しかなかったが、いまはこんないい教科書があるのかと思う。私はその昔、いまや関西の北朝鮮系の大学に所属する老学者M.K、大政治学者R.Mの子息であった故R.Mの授業を聴いたのだが、どちらもパンフレットのような内容でほとんど記憶に残っていない。でも、今からこの教科書をきちんと読めば、体系的な理解が出来るような気がする。
 
 私が最も期待しているのは、1月に3回に分けて行われる、「李登輝の実践哲学」という授業。これをぜひ聴きたいと思って、聴講を続けている。 
 
 帰り道に通った公園は、先週紅葉の見頃だったが、きょうはかなり落葉していた。 あっという間に1月が来そうだ。