澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

注目の台湾五大都市選挙

2010年11月26日 12時34分19秒 | 台湾

 明日、投票が行われる台湾の五大都市選
 議会制民主主義が定着し、公正な選挙が行われている台湾(中華民國)。だが、日本のマスメディアは、台湾をまるで中国の付属物のように扱う無神経さ。議会制民主主義など一度も行われたことがなく、民主的な選挙が何たるかも知らない中国・中国人に媚びるマスメディアの態度には、腹立たしさが募るばかりだ。
 
 ここに、明日行われる台湾の五大都市選挙について、【台湾の声】より転載。どうせ、マスメディアは詳しく報道しないだろうが、実はこの選挙結果は、沖縄知事選の結果とともに、日本・日本人にも大きな影響を及ぼすはずだ。
 尖閣事件、北朝鮮軍砲撃事件の例を挙げるまでもなく、これらの選挙結果によっては、中国に間違った政治的シグナルを与える可能性がある。中華愛国主義、覇権主義の中国は、虎視眈々と台湾併合、琉球群島(沖縄)の属国化を狙っている。

 民主党政権の中国に対する媚中と言うべき融和的態度を見れば、台湾有事、沖縄有事が、尖閣事件のようにある日突然起こっても不思議ではないと思うのだが。 
 

(台湾は民主主義国家。「中国」ではない)
(台湾総統府) 

【明日投票】台湾5大都市選挙


      【台湾の声】より転載

 台湾の5大都市(台北、新北、台中、台南、高雄)の市長(都知事や府知事に
相当)および市議員の選挙の投票が11月27日(土)に実施される。

 台湾の政府与党の中国国民党(国民党)は、台北、新北、台中の3都市確保を
勝敗ラインと位置づけている。一方、最大野党の民主進歩党(民進党)は台南、
高雄を確保したうえで3都市以上の当選を狙い、全体の得票率で国民党を上回る
ことを勝敗ラインと位置づけている。特に台北、新北の両市は接戦となっている
模様だ。

 今回の選挙は地方選挙であるが、野党の民進党が勝利すれば馬英九・国民党政
権に対する強い不満の表れが示されることになり、今後の台湾の政治の流れや、2012
年の台湾総統選挙にも大きな影響を与えそうだ。

各都市の選挙概況(敬称略)

【台北市】
 現職の国民党のカク(赤β)龍斌と、民進党の蘇貞昌(元行政院長・台北県長
)ほか計5名が出馬しているが事実上、カクと蘇の一騎打ちとなっている。カク
は台北花博や台北松山―東京羽田就航、地下鉄蘆洲線開業などの明るい話題作り
でアピールしているが、花博に関連する汚職問題などで支持率は下落。台北県長
で実績を残し人気の高い蘇が追い上げている。台北市はもともと国民党の強い土
地柄であるが、今回は五分五分と見られている。

【新北市】
 新北市は台北県が昇格してできる新しい市で、5大都市の中で最も人口が多い
ことから極めて重要なポストと位置づけられており、野党の民進党からは蔡英文
主席(党首)が出馬。一方、国民党は現職の周錫イ(王韋)の世論調査での支持率
が低かったことから、人気の高い朱立倫(元行政院副院長・桃園県長)を公認し
た。朱は国民党の支持基盤の強い市南部の中和、新店などで支持を伸ばしている
が、蔡は市北部の三重、蘆洲などで支持を固めている。

【台中市】
 現職台中市長の国民党の胡志強に、民進党の蘇嘉全(元内政部長・屏東県長)
が挑む。今回の新・台中市は現・台中市と台中県が合併して特別市に昇格するも
ので、台中市、台中県の首長ともに現職が国民党籍であることから国民党が有利
と見られている。また、台湾中部は地方派閥の勢力が強く、特に台中県は地方派
閥系の国民党の支持層が厚い。胡は台中市長をすでに2期務めており、治安悪化
に対する不満層や変化を求める層を蘇がどれだけ取り込めるかが勝負のカギとな
る。

【台南市】
 旧・台南市と台南県が合併して誕生する新・台南市は、民進党の立法委員(国
会議員)の頼清徳と、国民党の元立法委員の郭添財の戦い。台南は民進党の地盤
であり、頼の圧勝と見られている。一方、郭は日本の京都を視察し、台南を「台
湾の京都」にしたいと訴え、追い上げに躍起だ。

【高雄市】
 高雄県が高雄市に吸収合併される形で誕生する新・高雄市は、現職高雄市長の
民進党の陳菊と、民進党の公認が得られず無所属で出馬した現職高雄県長の楊秋
興と、国民党の立法委員の黄昭順の三つどもえの戦いとなっている。民進党が分
裂した形だが、楊が国民党票の開拓に動き、逆に国民党の黄が苦戦する状況とな
っている。国民党とこれまで協力してきた親民党の宋楚瑜主席は楊の支持を表明
。国民党は黄への支持を表向き堅持しているが、国民党支持層は民進党の陳を勝
たせないために楊か黄か最終的に勝つ可能性の高い候補に票を集中させる可能性
もある。高雄市内が浸水した台風災害の処理に関して国民党は陳の対応のまずさ
を猛攻撃しているが、反陳票は楊と黄に分裂しており、選挙戦は陳が有利と見ら
れている。

【ニュース】国民党市議員選挙集会で銃撃事件

 台湾の声

 本日11月27日に投票が実施される台湾の5大都市選挙が迫る26日夜、台北県永和市
(来年から新北市永和区)で行われた新北市議員候補の集会で銃撃事件が発生し
た。

 現場は新北市議員候補の陳鴻源氏の選挙集会で、連戦・元副総統の息子である
連勝文氏が陳鴻源氏の応援に立った際に銃撃され、連勝文氏は顔のほおから流血
して重体。また、流れ弾に当たった市民1人が死亡した。

 犯人の林正偉はその場で取り押さえられた。台湾の報道によると、候補者の陳
鴻源氏との土地開発をめぐるトラブルが銃撃事件の動機である可能性があり、陳
鴻源候補者と体格が似た連勝文氏が間違われて撃たれた可能性も排除できないと
している。

 選挙投票日一日前に起こった事件に対する台湾国民のショックは大きく、台湾
の与野党はいずれも暴力事件を非難し、国民に冷静を保つよう呼びかけた。